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五十七話ページ10

国見は私の肩に頭乗せたまま言った

国「聞いてません、烏野行ったなんて…」

貴「うん…ごめんね」

国「……どーせ、蘭華さんのことだから、なんか行きたい理由あったんでしょ？……無理には聞きませんが、また教えてください」

国見はこういう時あまり詮索してこないから、正直言って有難い

そう思っていたら、国見が口を開く

国「LINE…変わったんですよね？教えてください、そうしたら許します」

貴「…分かった、後でね？笑」

影山と同じようなことを言ってるので思わず笑ってしまう

国「なんか、おかしかったですか？」

貴「いや、なんか影山と似てるなーって思って…」

私がそう言うと国見は急に固まった

そんな彼を見て私は、やってしまった…と思う

国見に影山ワードはNGだったんだ…時間が経ちすぎていて忘れていたが、今思い出した

みるみるうちに表情が何処か拗ねたような…そんな風になってくる

こうなってしまった国見の機嫌を直すには1つしかないと思いあれをポッケからだす

貴(試合の後にご褒美として渡そうと思ってたんだけど…仕方ないか…)

貴「ごめんね、機嫌直して？これあげるから」

そう言って国見の前に塩キャラメルを出すと、彼はサッとそれを取って食べ始めた

私は美味しそうにそれ食べる国見に尋ねる

貴「機嫌直った？」

私のその問いに彼は嬉しそうに頷き、また塩キャラメルを堪能し始めた

そして、そこで気づく

貴(部活中に塩キャラメルって食べてよかったっけ？)

まぁ、誰も何も言わないので良しとした