六十九話 ページ22
私の涙もおさまり、徹に「スマホ!」と言われたので連絡先を交換した
貴「じゃあ、そろそろバスまで戻らないと…」
及「そこまで送ってく、あと、それ貸して」
徹はそう言って私が持っていた鞄を、持ってくれた
貴「ありがと!笑」
及「何、笑ってんのさ」
貴「いや?そーゆー、優男なとこは変わってないな〜って思って」
及「ちょっと!はってなに!?優男なとこはって!」
貴「えっ?別になんでも良くない?」
及「いや、良くないからね!あ!あと、岩ちゃんにバカは徹だけで十分ですーとか言ったでしょ!」
貴「え?何のこと?徹はバカじゃなくてそれ以上なんでしょ?」
及「何でそうなんの!?てか、何!?バカにそれ以上とか以下とかあんの!?」
貴「徹、うるさい…笑」
及「うるさくさせてんの、蘭華だかんね!?」
貴「もう、私もいっそのことクズ川って呼ぼうかな?なんか、一とお揃いみたい笑」
及「え、え、?ちょ、ちょっと待って!それだけはお願い!やめて?蘭華に呼ばれるのだけは嫌だから!!」
そう言って焦る徹に思わず笑ってしまう
貴「冗談だよ笑 それに、徹にそんな呼び方できんのは一の特権だし!」
及「そんな特権、なくなってしまえばいいのに!」
貴「笑笑」
及「蘭華!笑ってないで、肯定して!」
そんな会話をしていたらいつの間にかバスの前までついていた
お礼を言って、徹から荷物を貰う
何個か言葉を交わして、バスに乗ろうとドアの部分に手をかけると、一つ言い忘れていた事を思い出し、徹を呼ぶ
貴「徹!」
及「何?」
そう言う徹に、すこし恥ずかしかったが今度は自分から抱きつく
及「っ!」
徹は驚きながらも、しっかりと抱きとめてくれた
貴「さっきの、優男はって話なんだけど…徹凄い変ってて驚いちゃったんだ。…バレーも驚くほど上手くなってて、身長も伸びて、体も鍛えられてて、顔つきも大人びて…中学の時とは比べ物にならないくらいカッコよくなってた……それだけ!!じゃあ、また今度ね」
そう言い終え、サッと徹から離れて彼に背を向ける
彼が後ろで真っ赤な顔をして固まっているなんて知らぬまま、私はバスに乗り込んだ
及「っ///反則だって…あんなん//」
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作者名:蘭華 | 作成日時:2020年2月13日 7時