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目が覚めると体の怠さはなくなり
あんなに痛かった頭は嘘みたいにスッキリしている。
枕元にある携帯を掴む。
「・・・・ああー、きたか」
体をぐっと伸ばして起き上がり部屋を出る。
ゆっくりとリビングに向かうため
階段の手すりに手を伸ばすと
自分より年下の男の子たちはおろか
年上の男の人までが慌てている。
「おはよー」
上から声を出すと全員が見上げて
なおかつ携帯を隠す。
なんともわかりやすい反応に
思わず笑いそうになる。
「ごめんね海青くん、お布団ありがとう」
「いえ、もう大丈夫ですか？」
ソファーから立ち上がって私をじっくり見る海青くん。
見てもわからんよ、とは言わず
「うん、すっかり元気だよ。
ツイッターが炎上してること以外はね」
全員の顔つきが変わってしまう。
「これ嘘ですよね？
陸さんが今美容室の人に電話してて」
「えっ、陸くんが？
あー、もう。陸くんどこ？」
「ベランダです」
樹の言葉にAはベランダに向かうと
少しすると陸を連れて戻ってくる。
「いえ、私は大丈夫ですから
何も気になさらないでください、はい。
こちらこそご迷惑おかけします、失礼します」
そう言うと携帯を陸に渡す。
「なんで？否定してもらお！」
「陸くん落ち着いて？大丈夫だから」
「俺が…紹介したから」
「大丈夫！
嘘なのは陸くんが一番知ってるでしょ」
Aは椅子に座ってお水を飲むけど
陸はそういうわけにはいかなさげに
苛立ちを顔に出す。
「陸くん、座って？ね？」
「・・・」
「みんなにも言っておくね？
もちろんそのアカウントの発言は嘘だよ」
「「わかってます！」」
力強く頷く海青と北人に
Aは力が抜けたように笑う。
「そんな信じられるとなんもできんやん」
「Aさんはこんな人じゃないですから」
「こんな嘘信じません！」
「でもね、一般の人は信じるの」
Aの真剣な声に２人はもちろん
全員が静かにAの方に顔を向けた。
「こういう見られる仕事は
あることないこと書かれて信じる人がいる」
たくさん嘘を書かれてしまう。
仲のいい人でも仲が悪いと書かれて
言ってないことを言ったと書かれ
それを信じる人がいる。
「それを否定するのも悪くはないけど
そんなことにわざわざ時間を割かないで」
「でも…」
「どうせ嘘はバレるんだから」
Aは陸に向かって笑顔を浮かべる。
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とめ(プロフ) - 更新ありがとうございます。また更新止まってしまうのはさみしいですが、再開を楽しみにしています。何度も読み返させて頂きます。 (2020年4月22日 7時) (
レス) id: 65407b2b6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨味 | 作成日時：2019年12月5日 4時
