紅一点、君は百点、僕らは満点 ３

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、




「もちろんメンバーみんな大好きだけど
翔平と慎くんは特別に大好きです」


「特別に？」

「はい！２人は私を褒めてくれるので！」



・・・あぁ、一瞬だけ
一瞬だけドキッとした俺を殴りたい。


こういう人なんだよ、ほんと…




「長谷川さんはどうですか？」


「…僕も単純に、好きだからかな？
Aさんと一緒にいると落ち着くし
可愛いんでなんでもしてあげたくなって」




俺ばっかり期待して落ち込んで…

なんでこうも上手くいかないんだろ…？





「長谷川さんは尽くすタイプですね」

「そうかなぁ…でもAさんにはそうかも」

「私も尽くしてるよ！ねっ？」



無邪気な笑顔で言うけど意味が違うんだよ…

ほんとバカで鈍い人…





「では、これが最後の質問なんですが
お二人はどんなデートをしたいですか？」




「うーん、私はロマンチックなデート！
やっぱり夜景とかは憧れちゃいます」


「僕はやっぱり服を選びあいたいです
ってこれAさんとしてるか」



「では以上になります、ありがとうございます」


「「ありがとうございました」」

立ち上がってインタビュアーに頭を下げる。




がっつり匂わせっていうやつみたいなこと

つい、してしまった・・・



はあぁ…バカは俺だよほんと…




「まこっちゃんまこっちゃん」

「なんですか」



「このあと一緒に「長谷川さん！」


Aさんの言葉を遮って
俺の名前を呼んだのは出版社の人。




「良かったらこのあとお食事どうですか？」

「えっ」


「・・・」

俺を誘った女性はチラッとAさんを見る。



まるで、邪魔とでも言うかのように。



Aさんはその視線に気づいて逃げるように何も言わず先に出ていってしまった。




「長谷川さん？」

「……はい」




何か言ってくれるかと思った。
そんなありもしないことを期待した。



別に、行かないでって言ってくれなくても


このあと私たち予定があるんでくらい・・




あるわけないんだ。

あの人にとって俺はそんな程度。


わかっていた。

わかっていたけど、苦しい。





「長谷川さん何が食べたいですか？」




少しくらい好きになってくれてもいいのに…



キスとかずるいことができたら
避けるくらい意識して好きになってくれる？



あと何をどうしたら
あなたは俺を好きになってくれるの？

いつになったら俺だけを見てくれるの？




ねぇAさん

俺を置いていかないで



。

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