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、
ニットと肌の間に指を滑り込ませる。
この肌に、自分より先に触れたやつがいる。
それに酷く腹が立つ。
「いいねー北人くん！」
「っ」
褒められる俺とは対照的に顔を真っ赤にして羞恥に耐えるA。
背中まで桃色に色づいていく。
「じゃあ、次はAちゃんね！」
「は、はい」
誰にも色づいていく背中を見せずに済むことに安堵する。
ポーズが変わりAと身体が離れる。
「残念、もう少し抱き締めてたかったなー」
からかうように言うと真っ赤な顔で睨む。
撮影が終わるとAは怒った顔で詰め寄って来る。
「北人くん悪ふざけが過ぎるよ！」
「…悪ふざけ？どこが？」
「だって背中！！」
真っ赤な顔で怒られてもあまり怒られている気がしないのは、Aが怒っていても可愛いからかな…
そんなことをぼーっと考える。
「ドラマではキスされてたし、キスしとけば良かった？」
「っ！！」
渇いた音が響くと頬に痛みが走る。
「あれは仕事！なんで意地悪ばっかり言うの！」
「……だって、むかつくんだもん仕方ないじゃん」
「・・は？」
「好きな人が知らないところで肌出して触られてるんだよ？嫌じゃん、嫌じゃダメ？」
Aは怒っていたはずなのに口を小さく開けて驚いたまま固まる。
「ねぇ、A。嫉妬しちゃダメ？」
「・・・だ、ダメ！ダメに決まってるよ！仕事だもん！」
ハッとしたAはまるで言い聞かせるようにそう言う。
「じゃあ俺が嫉妬しないようにしてよ」
「え、えぇっ？」
間抜けな声を出して真っ赤な顔なまま逃げるように歩いていくAの後ろを着いていく。
「逃げるな」
「に、逃げてないよ」
「逃げてる」
追いついて腕を掴む。
「A」
「だってそんなの…どうしたらいいかわかんないよ…あれは仕事だもん…」
「じゃあ、手繋いで」
「えぇっ！？」
「簡単でしょ？だめ？」
視線を泳がせて少し悩むAの手を勝手に絡ませる。
「今だけ恋人」
「はっ、はあ？！」
どうせこの嫉妬を止めることはできない。
それが好きな人でも、だ。
何をされても止められない。
仕事であろうとそんなの割りきって
誰かに触れられる肌をただただ見るのは嫌だ
上書きできる関係でもないなら
怒って困って戸惑う君を見て
この嫉妬を昇華させてよ
。
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梨味(プロフ) - ナイトさん» 感想をありがとうございます。続きも大好きと言っていただけるようのんびりではありますが頑張りますのでまたぜひ読んでみてください。感想ありがとうございました！ (2019年9月22日 18時) (
レス) id: 190515c801 (このIDを非表示/違反報告)
ナイト(プロフ) - お話大好きです！切ないけどそういう系が好きなので！続きも楽しみです！ (2019年9月22日 14時) (レス) id: b4456d44f3 (このIDを非表示/違反報告)
梨味(プロフ) - やなぎさん» 読んでいただけたことに大変嬉しく思います。そして最大級のお褒めをいただきありがとうございます！このお褒めの言葉を支えにのんびりではありますが更新を頑張りたいと思います、ありがとうございます。 (2019年9月22日 13時) (レス) id: 190515c801 (このIDを非表示/違反報告)
やなぎ(プロフ) - ほのぼのしてると思いきや、切ない恋愛要素もギャグっぽい要素もあってスラスラ読めます…。梨味さんは天才ですか！？ (2019年9月22日 10時) (レス) id: 9fa79fa5ce (このIDを非表示/違反報告)
梨味(プロフ) - MoMoさん» コメントありがとうございます！返事がこれで出来ているのか不安なところがありますが、ご期待に応えられるよう努力させていだだきます。もう少しお時間頂くことにはなりますがお待ちいただけると幸いです。頑張ります！ (2019年9月22日 0時) (レス) id: 190515c801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨味 | 作成日時：2019年9月19日 12時
