紅一点、君は百点、僕らは満点

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夜の23時。

雑誌の撮影に合流したA。

夜の街で俺とペアで撮影をすることになっているAは急いで衣装に着替える。


濃い赤のレースの透けたスカートの中にショートパンツが合わさっていて、緩い赤のニットの袖はだぼっとしているが背中はざっくりと開いている。


伸びてきた髪は巻かれていて
いつもの撮影とは随分雰囲気が違う。



「じゃあ、Aちゃん腕を北人くんの頭に回して」

「はい…」

Aのヒールのブーツと背伸びで俺との顔の距離がグッと近づく。



「そうそう、Aちゃんの二の腕の中に北人くんが収まる感じで！北人くん腰に手回して」

「支える感じで」

「北人くん笑って」

「Aちゃんもっと北人くんに求愛する感じで」

カメラマンさんがどんどん注文をしていくなか初めてAの身体がふらついた。



「きゅ、求愛？！」

「北人くんが好きで好きでたまらないって求める感じでお願い！北人くんはそれが嬉しいって顔で」


「ええっ待ってくだ「わかりました」

離れようとするAの腰を思いっきり引き寄せて返事をした。



「ほ、ほくちゃん！？待って！」

「仕事仕事。ドラマであんなに背中出せるんだから大丈夫」

「あ、あれは！」

「はい、撮りまーす」

その合図とともにシャッターがどんどん切られていく。
２枚ほどは戸惑っていたAも直ぐに要求に答えるように顔を近づける。



「北人くんこっちに目線お願いします」



Aを抱きしめる形でアップの写真を撮られる。
次はAのアップの写真になるだろう…

背中の開いたニット。
肌に手を這わすとAはビクッとする。



「ほくちゃん！！」

「はいはい仕事仕事」

「っ、」

くすぐったいのか肩にあるAの顔が少し揺れるのがよくわかる




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