紅一点、君は百点、僕らは満点

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「また慎くんに付き合ってもらお…」

独り言のように呟くA。


まぁ、慎はお洒落やし２人の趣味がよく合うのは知っている。

こいつ連れて買い物できるのは慎だけの権利みたいなところある。


けど、



「俺が選んだろか？」


「え、」


たまには慎じゃなくてもいいんじゃないの？

とは言えず、いつもどおりの口調で言う。


「買い物」

「い、いいの？」


結成した頃はよくご飯にも行ったし買い物だって一緒にしていた。

それがいつからか慎の役割みたいになっていただけで、一緒に買い物をしたくないわけじゃない。


「まぁ、久しぶりに？」

「い、行きたい！壱馬くんと買い物！」

目を輝かせて声を少し張り上げるAに驚く。

そ、そんなに喜ぶ？



「最近一緒に出かけてなかったしな」

「うん、３年ぶりくらい！」

「そんなか？」

「そんな、だよ！嬉しいな…」


優しく笑う表情。
俺が一番好きな表情。

それが久しぶりに自分だけに向けられた笑顔で体に電気が走った気がした。




あぁ、やっぱり写真載せてほしくなかったな…。




やましょうさんの写真はともかく、

慎が載せた写真はモデルさながらで表情もポーズもしっかり考えられていた。

少し頬を赤らめて、でも楽しそうにワンピースを揺らすA。





「はあぁ…俺って心狭いんかな」

「え、壱馬くんが？そんなの絶対ないよ」



隣で笑う俺たちの紅一点はこの呟きの原因が自分にあるなんて思ってないんやろな…



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