Epilogue ページ18
noside
ふわり、と揺れるすこしあたたかくなった風。
────新しい道の扉を開けた彼らに、それぞれの形でその風は吹きつける。
────────
緋「破水してる！」
赤いスクラブを身にまとい、スタッフに指示を出す緋山は、周産期医療センター、医局長としての日々を精進している。
────“遠回りして見えた景色はどうでしたか？あなたは情熱があって、頭もいい。強い意志もある。
まっすぐ行けば、ひとより短い時間で一人前の医者になったことでしょう。
でも、今のあなたにはきっとかなわない。
短い道は、それなりの経験しかもたらしてくれないから。
道に迷ったときは振り返ってみてください。歩いた道が、あなたの後ろにずっと続いているはずです。
その道が、これから先どちらに行くべきか、教えてくれます。”
────────
白「こちら翔北ドクターヘリ。患者情報お願いします」
力強くはばたくドクターヘリの中に、白石、名取、雪村の三人。
患者情報をもとに、シュミレーションをするふたりの成長に、白石は微笑ましさを感じた。
────“あなたたちが巣立っていく日をよく思い描いていました。
あの頼りなかった白石先生がリーダーになったと聞きました。あのころからは想像もつきません。ごめんなさい。
でも、むしろ今は納得しています。
あなたには支えてくれる仲間がいます。きっとそれはあなたの人柄ゆえです。
人はそれを人望といいます。大切にしてください。
あなたの何よりの財産です”
────────
英語が飛び交う手術室の中で、藍沢は、相変わらずの仏頂面でてきぱきと手を動かしていた。
仲間たちを想い出しながら────。
“────さらに高い夢に向かって旅立とうとしていると聞きました。思い切って挑戦してきてください。
ただ、ときどき休むことも忘れずに。迷ってときは戻ればいいだけです。
今のあなたには戻るべき場所があります。
そこには仲間がいます。
すぐにまた出発する力をもらえるはずです。
いつまでも、何度でも
挑みつづけてください”」
執刀医が不意に手を止めた。
焦るスタッフに的確な指示を出す藍沢の表情は、自信と希望に満ち溢れていた。
その鮮やかな手技に、執刀医は呟く。
「“君は、想定外の事態には慣れているんだったな。たしか救命育ちの脳外科医だとか”」
藍「ええ。
────フライトドクターでした」
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らむれもん - ちーさん» たくさんコメントありがとうございます（＞＜）本当に感謝です〜〜！！ (2019年3月10日 11時) (
レス) id: e372e1ae53 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - こちらこそ拝見させていただきます！よろしくお願いします( ´∀｀) (2019年3月10日 0時) (レス) id: cd2b62e1d4 (このIDを非表示/違反報告)
らむれもん - ちーさん» ありがとうございます！いろいろな意味で！続編もぜひ見て頂けると嬉しいです(^^*)これからもよろしくお願いします！！ (2019年3月9日 21時) (レス) id: e372e1ae53 (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - 謝らないでください！SNSは色々あるので大変ですから、、 お話変わりますが、完結おめでとうございます！そしてお疲れさまでした！ (2019年3月6日 21時) (レス) id: cd2b62e1d4 (このIDを非表示/違反報告)
らむれもん - ちーさん» すみません…(´;ω;｀)現在やるか検討中です(笑)せっかく同じ好みの方がいらっしゃったのに、残念です… (2019年3月3日 10時) (レス) id: e372e1ae53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむれもん | 作成日時：2019年1月1日 22時
