54話 ページ20
扉を開くと同時に勢いよく向かい風が吹く
思わず1歩さがってしまった
閉じてしまいそうな目を除くようにして前をみた
すると黒いものが1つ正面から私の方へ向かってくる
風が吹いているのにも関わらずふわふわと向かっている
それは私を綺麗によけた
正方形の...小さな黒...?
何処かのホコリでも飛んできたのだろうか
構わず1歩ずつ風に逆らいながら歩いていった
『…ん』
独特な匂いがして目が覚めた
白い天井
布団の擦る音
それから
ラムネとクロが驚いた顔で私を見ている
『...ラムネ、クロ
おはようっ!
って、わぁ!』
上半身を起こすと2人が私の方へダイブ
『いった...
なによ〜』
驚いて2人を見るとラムネは涙目になっていた
…というか泣いてる
ラムネ「お"き"な"い"か"と"お"も"っ"た"ぁ"〜」
クロ「泣かないでください
病院で」
泣きながら私に抱きつくラムネにキツイ言葉を送っているクロ
そういうクロも凄く安心した表情だ
クロ「...で?A
何か言うことは?」
『えーと…ごめんなさい?』
クロ「なんで疑問形なんだよ
先生を庇って自分から刺されにいって…
タヒぬとこだったんだっ
...友達おいてくなよ」
『...ごめんね
ラムネも、ごめ...ん!?』
視線をクロからラムネに変えようと向きを変えた時
視界が真っ暗になった
大好きな彼の匂いと共に
ラムネ「謝んのはこっちだ
守ってやれなくて、すまなかった
...かっこ悪ぃよな」
少し鼻声でぎゅっと抱きしめてくれるラムネ
私はそっとラムネの背に手を伸ばし、抱きしめ返した
『かっこ悪くなんてない
私の好きな人はヘタレで、うるさくて、馬鹿正直に話すし...』
ラムネ「ん、悪口...?」
『でもっ、私を助けてくれた
大好きな人...!』
ラムネ「...」
するとラムネは私を離して言った
ラムネ「...言いそびれて悪かった
...Aが好きだ
その、付き合って、ほしい...」
徐々に声が小さくなっていく
私はラムネの恥ずかしがる声とは反対に大きな声で答えた
『うんっ…』
92人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緋翠風香 - クリッチさん» コメントありがとうございます!承知しました!! (2021年2月23日 16時) (レス) id: 19c3c06a9d (このIDを非表示/違反報告)
緋翠風香 - あかみぃさん» 了解です!頑張りますね!! (2021年2月23日 16時) (レス) id: 19c3c06a9d (このIDを非表示/違反報告)
クリッチ(プロフ) - 番外編読みたいです!! (2021年2月23日 7時) (レス) id: 488e25022e (このIDを非表示/違反報告)
あかみぃ(プロフ) - 番外編読みたいです!! (2021年2月23日 5時) (レス) id: df721d92ae (このIDを非表示/違反報告)
緋翠風香 - あかみぃさん» 応援ありがとうございますっ!!好きだと言って貰えて凄く嬉しいです!! (2021年2月16日 17時) (レス) id: 19c3c06a9d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋翠風香 | 作成日時:2021年2月8日 17時