The Boy Born With Everything【轟焦凍】 (ページ38)

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騎馬戦も無事終わり午後の部の前に昼休憩に入る。

一緒に食堂に行こうと焦凍を探すが見当たらないので少し寂しく思っていると

「Aちゃんおめでと」

と梅雨ちゃんが声をかけてくれた。

「てっきり私、Aちゃんは轟ちゃんと組むとばかり思ってたから爆豪ちゃんと組んでるの見て驚いたのよ」

「なんか爆豪君、焦凍の嫌がることしたいとか何とか言ってたけどよく分かんないや」

「男の因縁ってやつだね！」

どこからともなくお茶子ちゃんが言う。

「アハハ…あっお茶子ちゃん待って！梅雨ちゃんとご飯行こー！」

・

昼ご飯も食べ終わり、トイレにでも行こうと考えていると上鳴君とばったり鉢合わせした。

「あっ上鳴君お疲れ様！」

「おうっお疲れ！あっそうだ、お前に伝え忘れてたんだけど午後はあの服着て応援合戦しなきゃいけないらしいぜ」

上鳴君の指差す方を見ると外国人の女の子達が布の面積がやたらと少ないチアの服を着てぞろぞろと移動していた。

「えっ！？あれ着んの？あんなスケスケの…」

「そっ！ほらこれヤオモモが個性で作ってくれたからよ早く着替えてこい」

「えー…。でも、八百万さんがせっかく作ってくれたなら着なきゃだよね」

・

上鳴君から受け取った衣装に着替え終わり廊下を歩いていると前から焦凍が歩いてくるのが見えた。

「あっ焦凍！」

「A…」

顔を上げた焦凍はやたらと表情が曇っていたので少し心配になる。

「どうしたの？元気無いみたいだけど」

「いや、その前になんでお前そんな格好してるんだ…
？」

「うっ…よく分からないけど午後はこれ着て応援合戦しなきゃいけないらしい」

「そうなのか…」

そう言うと焦凍は私の身体全体をまじまじと見つめるので流石に恥ずかしくなり身体を腕で覆った。

「あんま見ないで…、やっぱヘンだよね」

「そんなことねえよ、似合ってる」

「ホントに？なら良いんだけど…」

焦凍は何の恥ずかしげも無くこういう事を言うので言われるこっちが余計恥ずかしくなる。