26 USJ �� ページ26
「しかし大丈夫、プロの本気を見ていなさい！」
オールマイトは再び脳無に向かって殴りかかる。
「っ…！吹っ飛ばされる！」
オールマイトと脳無の拳と拳がぶつかり合った途端に強烈な風が周囲に巻き起こった。
「ヴィランよ、こんな言葉を知っているか…！？
───さらに向こうへ、プルスウルトラァ！！」
激しい抗争を繰り広げた後にオールマイトの最後のトドメが脳無をドームの壁を破ってまで吹っ飛ばした。
その後、飯田君のおかげで雄英の先生達が駆けつけた。相澤先生、13号先生のような負傷者はいるものの、緑谷君以外は生徒で大怪我をした者はいなかった。
しかし、肝心のヴィランの親玉と思われる手の人と黒いモヤには逃げられてしまった。
「尾白君」
「ん？」
「今度は燃えてたんだってね、一人で強かったんだね！」
「みんな一人だと思ってたよ…、葉隠さんはどこにいたんだ？」
「土砂のとこ！轟君、Aちゃんの王子様みたいでカッコよかったんだよ！」
後ろの方で葉隠さんと尾白君の会話が聞こえた。
焦凍が王子様か…。守られてばっかりで、何だか悔しいな。
「A、怪我無いか？」
「焦凍こそ頬から血出てたけど大丈夫？」
「大したことねえ」
「バイキン入ったら大変だよ、絆創膏貼っとくね」
コスチュームの装備には少しだが医療品もあるのでそこから絆創膏を取り出した。
「はいっ」
少し背伸びをして焦凍の頬に貼ると冷静な焦凍がわんぱくな男の子に見えて少しおかしく思えた。
「ありがとな」
「いえいえ…って峰田くん顔こわっ」
「ヴィラン襲撃直後ってだけでもオイラのメンタルはズタボロなのに追い討ちをかけるようにリア充見せつけてんじゃねーぞコノヤロー！」
「ご、ごめん…？」
峰田君の怒り所はよく分からないが、取り敢えず謝っておいた。
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作者名：薫 | 作成日時：2020年8月12日 1時
