22 USJ �� ページ22
「みなさん、待ってましたよ」
「おお…。」
大きなドーム型の建物の前にバスが到着するとゴツい宇宙服を着た13号先生が立っていた。
「スペースヒーロー13号だ！災害救助で目覚ましい活躍をしている紳士的なヒーロー！」
ヒーローオタクの緑谷君は相変わらずだ。
「早速中に入りましょう。」
13号先生に案内されドーム型の建物にクラス全員で入って行く。
「すっげえUSJかよ！」
とはしゃぐ切島君。
建物内は様々な事故を想定したであろう山やプール岩場などが設置されていた。
「あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名もウソの災害や事故ルーム、略してU S J！」
「ホントにUSJだった…。」
皆が唖然としている中、13号先生と相澤先生が何やらこそこそと喋っているのが見えた。
オールマイトも来ると言ってたような気がするけどやっぱり平和の象徴は忙しいのかな…。
「──この授業では心機一転人命の為に個性をどう活用するかを学んでいきましょう。 君たちの力は人を傷つける為にあるのではない、助ける為にあるのだと心得て帰ってくださいな」
13号先生の素晴らしい演説に皆の拍手や歓声が響き渡った。
もちろん私の心にも。13号先生、カッコイイ。
「よし、そんじゃまずは」
と相澤先生が言いかけた所でライトが急に消灯した。
そして真ん中の噴水に謎の黒いモヤがじわじわと現れ始めた。
「ひとかたまりになって動くな！13号、生徒を守れ」
いつになく冷静で真剣な先生の声色に非常事態かと身を引き締める。
「ん、なんだありゃ」
皆の視線の先には黒いモヤからぞろぞろと人が現れ始めた。
「入試ん時みたいにもう始まってんぞパターン？」
「動くな！」
相澤先生はゴーグルを装着しながら言う。
「あれはヴィランだ」
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作者名：薫 | 作成日時：2020年8月12日 1時
