The Boy Born With Everything【轟焦凍】 (ページ9)

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9 天然の暴力ページ9

焦凍と仲直りしてから数ヶ月。

受験勉強に加え個性を伸ばす修行、怒涛の日々があっという間に過ぎていき、ついに推薦入試当日となった。

「準備大丈夫？！…そうだカイロ！カイロ持っていきなさい！」

「あ、あ、ありがとう。」

寒さと緊張が相まって震えが止まらない。

私のこのメンタルの弱さは明らかに父さん譲りだろう。

「お義父さーん！Aが出発しますよー！」

「お、入試今日なのか。腑抜けた面をしおって…。大丈夫じゃ、お前はワシの孫じゃぞ。受からないわけが無い。」

「安心させようとしてくれるのは有難いけど、あんたの孫だから心配なんだよ…。」

「ナッ、生意気な孫じゃ、早く行けェ！！」

「行ってらっしゃーい！」

「はーい。」

格子戸を閉め道路に出ると丁度焦凍も家を出た所だった。

「おはよー。寒いね…。」

「ああ。」

「実技試験、どういう内容なんだろうね…。マジで心配。」

「緊張しているのか？」

「そりゃあ、ね…。緊張と寒さで私の身体に大地震来てる。」

「地震…！？いつ来たんだ、全然気付かなかったぞ…。」

「いや例えの話だって…。」

「Aなら大丈夫だろ、俺の幼馴染だし。」

「うん、根拠がよく分からないけどありがとう。焦凍がそう言ってくれると大船に乗ったつもりになれるよ。」

「船…？いつ乗るんだ？」

父さん、爺ちゃん、私はたまに私の幼馴染の事がとても心配になります。