42 普通科のイケメン ページ42
体育祭が終わり体育祭の熱もそろそろ冷めてきた頃。
「Aちゃん、お客さんよ」
自分の席に座り次の授業の教科書をペラペラもめくっているとドアの前に立つ梅雨ちゃんに急に呼ばれたので少し心臓が跳ねる。
お客さん…？他クラスに友達はいないはずだけど…。
「あ、明保野さん！ あのさ…放課後暇？」
「え…と…う、うん」
「良かった〜じゃあ放課後国語準備室に来て！じゃあ！」
行ってしまった…というか名前すら聞きそびれてしまった。
「どなた？」
梅雨ちゃんが人差し指を顔に添えて可愛く首を傾げた。
「私も分かんない…」
「え〜！今の早川君じゃん！」
私と梅雨ちゃんが呆然と廊下を見てるとひょっこりと芦戸さんが顔を出した。
「三奈ちゃんの知り合い？」
「知ってるも何も普通科ではイケメンだって有名だよ〜！」
「イケメン…まあ確かに爽やかな印象はあったかも」
「Aは轟が幼馴染だから目が肥え過ぎてんだよ！」
「そ、そうなのかな…。てかそんな普通科のイケメンが私に何の用なんだろう」
「そりゃもう こ！く！は！く！ しかないでしょ！」
いつも以上にハイテンションな芦戸さんの圧に圧倒される。
「ええ！こ、告白？！」
「どうすんの？行くの？」
「そりゃ暇だ、って言っちゃったからすっぽかすのは申し訳ないから行くけどさ…」
「良いね！テンション上がる！」
次の授業のチャイムが鳴ったので自分の席に着いたが芦戸さんの告白という言葉が頭にこびりついてしまい授業に集中出来なかった。
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作者名：薫 | 作成日時：2020年8月12日 1時
