私達はプロだから【九条天】 (ページ20)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:11,024 hit

18 ページ20

そこからというもの、一度龍之介と楽と解散してゼロアリーナへ向かった。

「Aさっき僕が龍と楽に本音を言ったとき羨ましそうな顔してた」

天にいきなりそんなことを言われびっくりした。

まさか、心を読まれてるとは思っていなかった。

「大丈夫、僕達の役目は同じ僕がAを一人になんてさせないよ」

嬉しかった。天から言われた言葉に涙が溢れ出そうになった。

そう、実際には出なかった。
いや、びっくりして涙が引っ込んだ。

「天にぃ」

後ろから聞こえた声にびっくりした。

七瀬陸だった。

「あ、天にぃ、Aさんこんばんは。今、仕事の帰り？」

七瀬陸は私達に訪ねた。

「こんな夜遅くに出歩いたら気管を冷やすでしょう？」

天は七瀬陸に向かってやさしい声で言った。
大切なものを護るような優しい声だった。

そのあと七瀬陸はこの間のステージについて話した。
ぶっちゃけ私は聞きたくなかった。

自分が情けなくなるから。悔しいから。

そんな中、天と七瀬陸の話は続く。
私が聞いててもいいのだろうか。

そう思っていたら天と七瀬陸の握手が交わされた。

そしてぱっと後ろを向いた瞬間楽と龍之介、IDOLiSH7が揃っていた。

どうも通りかかったらしい。

IDOLiSH7とは反対の道へ行く。
そう、八乙女事務所に向かって私達は歩いていく。