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そろそろいい加減にして欲しい。
私の苛立ちも募りに募って、そろそろ怒っても良いんじゃないかと思い、拳に力を入れた。
「センラ……！！！！！いい加減にs」
「Aさ。今何連勤中？」
「…え…………？」
私の肩口に額をくっつけながら言うセンラくん。今私が1番突かれてほしくない話題に、返えす言葉が出てこない。
なんでバレてるの…………
「なぁ答えてや」
「……別に普通」
「普通………？」
明らかに声のトーンが下がっていくセンラくん。さっきまでの怒りなどとうに冷めてしまい、今は焦りで頭が上手く回らない。心なしか、センラくんの手にも力が加わり、私の服に更に多くの皺が寄っている気もする。
「何普通って」
「……」
「…………それが普通なんか。そうかそうか。
20時頃にLINEしても未読無視。忙しんかなって思って22時にLINEしても未読無視。疲れて寝ちゃったんかなって思って次の日に日課の“おはよう”送ったんにそれも未読無視。流石に心配になって電話かけたのにそれも留守。やっぱ忙しいんちゃうかなって思って連絡控えたのに、3日経っても状況は変らへん。それどころか更に悪化してなぁ？」
「…………」
「おかしいと思うやろ？そんなんやから俺も一回この家まで来たんやで？知らんやろ？そりゃそうよな。Aはそもそも家に居らんかったんやからなぁ？？」
何も言えない……
センラくんは何も間違っていない。
確かに私は連勤していたし、残業もしていた。合計で2回ほど会社に泊まり込みもした。帰ってきた日は倒れるように寝てたし、持ち帰りで仕事をしていた日もあった。そのこともあって、スマホに入っていた連絡も見る気力も無く、常に肌見離さず持っていたのは仕事用のスマホ。正直この1週間半、センラくんの事を考えている余裕がなく、仕事に埋め尽くされていた頭の中にセンラくんはほんの少ししか存在していなかった。
だから、自分が100%悪いなんて分かりきっていた。
「もう全部分かっとるんよ。ここまできてこれが普通なんて言わせへんからな。
……で？何時間働いて、何時間残業して、何連勤したん。
全部言ってみぃや」
「多くて1日…14時間………残業が…6時間…………12連勤……………」
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作者名：カエデ | 作成日時：2023年9月17日 9時
