196:互いの夢、君の夢 ページ7
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───────おにー様、どこにいるの？
ふと、愛しい妹の声が聞こえた。その声は今にも消えてしまいそうで、儚い夢のようだ。
｢A...？近くにいるのか？｣
いや、そんなはずはない。が、妹はここ数日無限城に戻ってきていない。そして今、自分は目障りでしかなかった鬼殺隊本拠地ーーー産屋敷邸へ向かっていた。
まさか、Aに何か？
妹と産屋敷を天秤にかける。
普段ならどんな場合でも最優先はAだが、どうやら己の進行方向にいるようで、このくだらぬ用を済ませたら迎えに行こう。と、そう誓った。
｢......やあ 来たのかい...初めましてだね
鬼舞辻......無惨...｣
｢何とも 醜悪な姿だな。産屋敷｣
追い求めていた互いの存在が 今、目の前にいるというのに、互いに冷静だった。
己の一族から出してしまった怪物を追い求め
永遠ーー不滅を夢見、たった一人の妹と共に生きる
それが千年続いた。この千年間、鬼殺隊は何度も窮地に追い込まれたが、それでも無くならなかった。それは、この二人の互いの夢が途絶えなかったからだ。
｢君の夢は叶わないよ 無惨。君は...思い違いをしている｣
｢何だと？｣
｢私は永遠が何か...知っている。永遠というのは人の想いだ。人の想いこそが永遠であり、不滅なんだよ｣
耀哉の言葉に無惨が辟易するのも無理はなかった。
無惨にとって他人の夢など至極どうでもいいからだ。自分の中にあるのは己の夢と妹のみ。それ以外はただの生きる為の駒に過ぎない。
目の前の男の言葉に何故、自分が大人しく話を聞いているのか無惨は分からなかった。この男の声が何やら己の脳達に響く。
鬼の始祖ですら受け入れてしまうその話術をAが嫌がらないはずがなかった。事実、無惨は耀哉の話を最後まで聞き通した。もう殺すための最期の一言くらい言わせてやろう、という彼なりの慈悲なのかもしれないが。
｢最期に...ひとつだけいいかい？私自身はそれ程重要ではないと言ったが...私は幸運なことに柱の子たちから慕ってもらっている。つまり私が死ねば今まで以上に鬼殺隊の士気が上がる｣
｢話は終わりだな？｣
｢ああ...こんなに話を聞いてくれるとは思わなかったな...
ありがとう 無惨｣
──────君の家族を奪ってすまないね
｢！！！......何だとーーー｣
その男の最期の言葉の真意を聞く前に
産屋敷邸の一部が大量の爆薬によって爆破された。
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aya(プロフ) - 10評価をいくつ付けてもたりません！ キャラも終わり方も最高でした！ (2020年12月14日 3時) (
レス) id: 1c30a1e22f (このIDを非表示/違反報告)
炒飯 - しゃんぷー猫猫さん» とりあえず完結おめでとう!!!!!よかった。ひたすらよかった。あんましないタイプの小説だったから楽しめました4ヶ月弱ｵﾂｶﾚ!!! (2020年8月15日 12時) (レス) id: cc9fad56df (このIDを非表示/違反報告)
炒飯 - しゃんぷー猫猫さん» 確かに。宮崎パイセンめっちゃええわあ〜是非キメ学登場を願う (2020年8月15日 12時) (レス) id: cc9fad56df (このIDを非表示/違反報告)
しゃんぷー猫猫(プロフ) - 炒飯さん» 見てくれてありがと!!完結したよおおおお！！むっちゃんええやろ？他の小説で妹ちゃんの溺愛系ないから自給自足っすwwwよりちー、出しました。(記憶の中で)よりちー難しい...あと宮崎先輩はイケメソだからﾖﾛﾋﾟｸ(^ ^)!!! (2020年8月15日 12時) (レス) id: 132edadeec (このIDを非表示/違反報告)
炒飯 - シスコン無惨様って君ので初めて見たよというか家族に優しい無惨様穏やかすぎな！！あ、でも妹ちゃんonly？それでもよき!!反抗期とか来たら無惨様どうなっちゃうんだろう。 (2020年8月14日 15時) (レス) id: cc9fad56df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり。 | 作成日時：2020年7月11日 2時
