37:恋 ページ39
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"恋"って何?
Aはそう言ったがよく良く考えればそんな大した質問ではないんじゃないのか
少なくともこの中で一番経験の多いであろう童磨は思った。聞くところAはたま童話なども読むという。そこやその他の本で恋愛の一つや二つは出てくるだろう。
別に何も問題ないんじゃないか。自身も"恋"というのはよく知らないが説明程度は出来る。
やはり何度考えてもそう思ってしまう。
え、俺だけとかじゃないよね?黒死牟殿も猗窩座殿もそう思うよね?
無惨様何も問題ないのでは?普通に説明してあげれば終わるじゃないですか
「それができたら私も困ってない」
「いやだって恋..."恋愛"ですよね?」
「そうだ。Aにはとある癖があってな、自分が分からない感情を見つけると理解するまで知り続ける。あとは頼んだぞ」
べべん、と鳴女の琵琶の音と共に無惨は消えた。逃げたのではなく仕事に行ったのだろう。そうだと思いたい。
「とりあえず...説明してあげようよぜ」
『ねぇ童磨、恋って何?』
「恋ってゆうのはね、特定のじんーー...」
『ねぇねぇねぇ!恋ってなんなの?わかんない!どうして急に会いたくなったり胸が痛くなったりするの!?わかんない!!ねぇどうして!!?』
いつものゆったりとしたAとは思えないほど荒ぶっている。それどころかまるで酔っているのか、という程おぼつかない足取りで童磨の体をぽかぽか叩いている。
「A...話をーー...」
『ねええええ!!!!!!恋って何!!!?』
「え、ちょちょちょA!!血鬼術で暴れないでえ!!」
カオス。この状況を一言で言うならそれに尽きる
猗窩座は悟った。
無惨はAと口をきかず、暴れ疲れるまで俺達に相手をさせる気なのだ、と
「そのための上弦トップ3かよ...」
え、十二鬼月ってAの暴走を止めるために作ったの?無惨様直径の部下になるってことはAの相手をするため?
ちょっと考えんの怖くなってきたわ
てか無理だろ...アイツめっちゃ強ェし...
「猗窩座殿!早く来て〜〜!」
「A...まずは落ちーー」
『黒死牟!"恋"ってなあに〜〜!!!?』
その後、黒死牟 猗窩座の持久戦、童磨の必死の説明によりて三日三晩続いた戦争はようやく終わった。
『あれ、なんでこんなに無限城ぐちゃぐちゃなの〜?』
お前せいだよ!!!!とは口が裂けても言えない上弦トップ3。なんだかんだでAが好きなのである
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作者名:まり。 | 作成日時:2020年4月26日 22時