Fantasy (ページ3)

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雨の日-hyuk- ページ3

梅雨の時期

滝のような雨が降る中

「傘……忘れた」

学校から帰ろうとした私は
傘を忘れて立ち尽くしていた

『嘘でしょ…Aも傘忘れたの』

後ろから聞こえる声

「嘘でしょサンヒョクも忘れたの」

私の彼氏サンヒョクも
どうやら傘を忘れたらしい

「まあ珍しく私をあてにしたサンヒョク君！褒めてやろう！」

『完全に失敗だったけどね』

「……ははっ」

でも雨は嫌いじゃない

『Aたしか雨の中よく走り回ってたよね馬鹿みたいに』

「馬鹿とは失礼な……！なんか気持ちいいじゃん！雨の中走るの！……風邪ひくけど」

さすがにこんな豪雨の中走るのは
危険行為すぎる

「だが、しかし」

『これはもう走って帰るしかない』

『一旦俺の家寄って服乾かしてからAん家帰りなよ……風邪ひいたら困るから』

「ココアもよろしく優しいサンヒョク君」

はいはい、と耳を触る仕草
照れ隠しのサインだ

ほら、行くよ

手を引かれ2人で走った