▼翠色１７ ページ36
sharkun side
kr｢なかむは今、意識がない｣
頭の中が真っ白になった。
sh｢嘘だろ、それ･･･マジ？｣
kr｢マジ｣
sh｢･･･｣
思考停止とは、こういう事を言うんだな…。
頭では何を言ってるか理解してるつもりだけど、どういう意味かは
kr｢･･･思い詰めんなよ、彼奴みたいに｣
sh｢＿え？｣
思い詰めてないよ、悩み過ぎても…ないはず。
ただ少しなかむの事が頭から離れないだけで別に、別に…
sh｢･･･別に、彼奴の為とか思ってねーよ｣
少し顔に熱が出て、顔をきりやんから背ける。
向こうから小さな笑い声が聞こえてくる。
sh｢･･･んだよ｣
kr｢いや、俺の言ってる"彼奴"とお前の言ってる"彼奴"、それぞれ違うんだなーって思っただけだよ、あほ｣
sh｢･･･？え？｣
kr｢ま、なんとなく彼奴に対する気持ちは十分分かった。｣
もう体動かせるなら明日にでも会いに行くか？と提案され、俺は喜んで乗った。
きりやんはいつも以上に笑顔だった
sm｢･･･あ、起きたのか｣
sh｢あ、スマイル｣
寝ぼけ声のスマイルが部屋に入ってきた。
お前ついさっきまで寝てたな。
よくよくみると目がなんだか腫れてて、泣いたのがよく分かる。
なかむの事かな……？
kr｢おはよ、よく寝れた？｣
sm｢ん･･･寝た｣
そう言って大きいクッションで横になり、また目を瞑るスマイル。
これはきりやんは怒るんじゃ…｡
kr｢･･･何、また寝んの？｣
sm｢あと少しぃ･･･｣
kr｢しょうがないなぁ･･･もう｣
sh｢！？｣
あのきりやんが怒らない…？
しかも毛布掛けてるし…皆なかむの事もあって疲れてるのかな、俺も疲れたし。
モゾモゾと体を丸めるスマイルの姿はなんだかあの赤色よりも猫だと思う。
きりやんの言葉の意味…。
sh｢･･･別に違うし｣
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作者名：rhum | 作成日時：2021年4月26日 19時
