▽続き#微 ページ27
それはほんの一瞬の油断で、
弱肉強食の世界であってはならない隙で、
見せてはいけない弱い姿だった。
kr｢は……宝石の匂いだ｣
sm｢ッや、めろ！離せ、は、なぁせ…！｣
ご馳走の匂いだ。
なんてこの男は呟く。
ゴツゴツした男の手に体つきについ本当に同じ男に生まれたのか、自分を疑ってしまった。
首元に鼻息が当たり震えていると、徐ろに首を噛まれた。
sm｢っ痛い！！｣
本当に食べられる。
そんな恐怖に心が一杯で支配される。
怖くて動けない…そのまま布団とともに後ろに押し倒されて逃げ場がなくなってしまった…
この目玉でもくり抜くのか。
痛いのは好きじゃないんだ。
最後の抵抗として爪を食い込ませる。
kr｢……ふは、食べないよ｣
恐る恐ると目を開けた。
その視界には蜂蜜色の瞳が緩やかに弧を描いてニッコリと笑っているじゃないか…何が良いんだ。
sm｢ハンマーは全員嘘つきだ｣
kr｢俺は他のハンマーとは違う｣
sm｢俺に出会ったハンマーの奴らは皆が俺の事を食べようとしてた｣
あぁ、涙が零れそうだ。
この男は一体何者なんだ。
本当にハンマーじゃないと言うんだったら、他の何者でもないのか？
kr｢あぁ、もう｣
ポロポロと溢れて止まらない涙に目の前のハンマーは苦笑いを浮かべる。
本当に信じらんない。
今日初めて出会った人を押し倒すだなんて。
どんな事したら頭のネジがそんなに取れるのかを知りたいぐらいだぞ、俺は。
kr｢泣かないでってば｣
sm｢っはー…はー…｣
無理やり口が塞がれて目の前がクラクラしてきた…
ベッドが軋む。
sm｢嘘だ、絶対に嘘…っ｣
kr｢じゃあ、嘘だと思って信じて｣
sm｢信じる馬鹿なんているわけないだろッ｣
余裕がありそうな顔をしてこちらを見下ろし――満足した顔で口元が緩められる、そんな顔にどきっとした。
指先が俺の手を撫でて強く握られる。
少し、安心する…
そんな気持ちが顔に出たのか、
それとも雰囲気なのか、
kr｢ふ〜ん…？甘やかされると…かぁわい〜じゃん｣
sm｢ッな…？！｣
何を言ってんだ、この男は。
…何としてでも止めなければ。
sm｢というか何するつもりだ…！｣
食べるってなにを？
俺の宝石を食べるつもりならば命に変えてでも止めるければならない…二度死ぬだなんて俺はゴメンだからだ。
俺の問い掛けに男は反応しない。
…きりやん、という名だったか。
sm｢…早く教えろ｣
キッと睨みつける。
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奏<そう>(プロフ) - 寂しいけれど仕方ないですね…作者様、いっぱい寝たり、美味しいもの食べたりして、ゆっくり休んでください…!!! (2月9日 21時) (
レス) @page40 id: 6726994652 (このIDを非表示/違反報告)
Ri(プロフ) - ありがとうございます!よろしくお願いします‼︎ (9月21日 6時) (レス) id: 2a0911614d (このIDを非表示/違反報告)
rhum(プロフ) - Riさん» 返信ありがとうございます！なるほど、nkさんも好きは全然可能なので、大丈夫ですよ〜追加で忘れずにお話に書きますね！^^ (9月20日 21時) (レス) id: fbba056b93 (このIDを非表示/違反報告)
Ri(プロフ) - 返信ありがとうございます!宝石バースで全然大丈夫です!リクエストに無理やりと書きましたが、最終的にnkさんも好き‥?みたいな感じって可能でしょうか…?可能だったらお願いしたいです! (9月20日 6時) (レス) @page26 id: 2a0911614d (このIDを非表示/違反報告)
rhum(プロフ) - Riさん» ちなみになんですが、Riさんのリクエストはこの流れだと宝石バースで書く流れになるのですが……なにか書いて欲しいバースとかってありますでしょうか？他にもご要望があれば、是非ご返信下さい！^^ (9月19日 18時) (レス) id: fbba056b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rhum | 作成日時：2022年7月28日 19時
