私と彼らの青春【Hokuto】【Kazuma】

その透き通る肌に ページ14

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北人話がある








ナナミとサユと別れて電車に乗ると、

北人から連絡が来た。


なんとなくだけど嫌な予感がする。

くだらない話なんかじゃない

きっと私か、北人にとって大切な話なんだ。

じゃなければ改まってこんなこと送ってこない。








「 ……はぁ、 」








最寄りの駅に着く、というアナウンスを聞いて

聴いていた音楽を止めてイヤホンを外す。

窓から見える外はとても暗かった、

少し前までは蒸し暑くてたまらなかったのに。


駅に着いて電車を下り、

改札をくぐると見慣れた金髪フワフワ頭の人物。








北人「 A 」


「 え、なんでいるの… 」








手を上げてこっちに寄ってくるけど

顔はどこか仏頂面にみえる。








北人「 なんでって…話があるって連絡したけど 」


「 それは知ってるけど
なんで私が駅にいること分かったの、 」


北人「 長年の付き合いだから俺には分かんの。 」


「 ……なにそれ 」








なんでも理解してるかのように言っちゃって、

私がどんな気持ちでいるのかも知らないくせに。


北人はほんっとずるいよ。








「 んで、話って？ 」


北人「 それは帰りながら話そっか 」








ビニール袋を手に持ちながら先に歩く北人

私が少し駆け足で北人の隣に並ぶと

ガサゴソ隣で音を立てて袋からアイスを取りだした。


…私の好きな抹茶のアイス








北人「 はい、食べたいでしょ？ 」


「 う、ん…ありがと 」








袋を捲ってアイスにかぶりつく。

…うん、甘くておいしい








北人「 Aって本当に抹茶のアイス好きだよね 」


「 …うん、抹茶のアイスは特別なの…… 」









私が小さい頃泣いてた時に

北人が抹茶のアイスをくれたからね。









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