私の青春【Hokuto】【Kazuma】 (ページ19)

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諦められたらページ19

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【 she 】

いつものように一日を終えるチャイムが鳴る

その音を聞いてすぐに壱馬は部活へ走っていった

つい直前までの授業は自習で、

隣の北人は授業が終わってもずっと寝てる。

寝不足、なのかな

顔だけこっち向いて寝てる北人の寝顔は

赤ちゃんみたいで可愛い。

北人「ん、…… 」

「昔の泣き虫北ちゃんみたーい… 」

ミニバスで負けてピーピー泣いてた北人、

昔の面影を見つけて懐かしくなった

あの頃の純粋な北人はどこへ行っちゃったのか

と寝顔を見つめながら夕日が差し込む教室で黄昏れる。

＊「あの、北人先輩いますか… 」

教室に姿を現したのは

昨日の朝北人に声をかけた女の子

確か…ユミちゃん

樹が言う通りすっごく可愛い。

こんなの北人も惚れちゃうんじゃないかな

「北人、ほら起きてユミちゃん来たよ」

北人「 …んー…… 」

机を揺すってみても声を出すだけで、

全然起きようとしてくれない。

北人すっごく寝起き悪いしどうしよう。

もう一度起こそうとして今度は肩を揺らすと、

「北人起きて」

北人「 …ふふっ、A～… 」

「うわっ」

寝ぼけているのか突然抱きついてきた。

今の私絶対に顔赤い、どうしよう

そんなことよりもユミちゃんが見てるから

頭をはたいてお寝ぼけさんを引き離す。

北人「いた…

アレ、Aどうしたの？」

「今日はデートなんでしょユミちゃん来てるよ」

北人「あーごめん起こしてくれてありがと

またあしたね」

「うんまたあした」

鞄を持ってユミちゃんの所まで行くと

手を繋いで帰っていった。

私は家に帰る気分になれなくてそのまま、

ベランダから校庭を眺めていると昇降口から出てきたさっきのふたり

見たくないけど目で追いかけると

北人はベランダにいる私に気づいた。

その瞬間に目を細めて手を振る北人を

無視してしまった。

「 …ッ…… 」

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