世界が変わっても君と (ページ10)

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それから会議が始まって

各グループの代表者とマネージャーさんが挨拶をした。

今日の会議は基本的に本人たちによるもので、

マネージャーはあくまで補佐の立場。

どんどん会議が進み最終調整に入って

今日の会議が終わろうとしている。

佐野「えーとじゃあ以上解散！」

「「あざっした～」」

佐野さんの掛け声で各々立ち上がって部屋を出ていく。

湊さんは忘れ物誰かしてないか確認してあげて、と

言って部屋を出ていった。忙しそうだな。

ほとんどのメンバーが出ていく中、

まだファンタの最年少コンビとランペイジの方がチラホラと残ってる。

樹「 A 」

「わっ…いっちゃんどうしたの？」

樹「スマホ出して」

「わ、わたしの？」

樹「じゃなきゃ誰のだよ。笑」

はい、と笑顔で手を出されるものだから

ポケットからおずおずとスマホを出すとあっという間に手の中から無くなる。

スマホのロック解除をあっという間にやってのけてしまい、

なにかを打ちこむ目の前のいっちゃん

樹「はい。これ俺のLINEだから」

「えっ…？」

樹「追加しといて」

「あ、うん…… 」

新しく追加した友達の欄に＂藤原樹＂

久々に見る懐かしい漢字の並びに口元が少し緩む。

はっ、いけないいけない。

今は仕事中なんだから仕事に集中。

樹「じゃあ俺行くわじゃあねまた今度」

翔平「 Aまたな～」

「あ、うんまた今度」

樹「あ、A 」

「ん？」

樹「パスワード変更しなよ
Aって小さい頃から＂1543＂だよね。笑」

「なっ！！！」

樹「またね」

意地悪な顔して手を振って部屋を出ていった。

まさかパスコードしっかり覚えられてたなんて…

＂1543＂それはいっちゃんと翔平の誕生日を足した値。

小さい頃からの癖で何かとパスワードはそれにしてきたけど…

今言わなくてもいいじゃんいっちゃんのばか！

「 …いっちゃんだったなぁ…… 」

__「 …… 」

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