世界が変わっても君と (ページ7)

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episode7 ページ7

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広いスタジオに入れば人はまばらで

見たことない人が多いからまだファンタは来てないみたい。

慧人「 Aさんどっか好きなとこ座っててくださいね」

「う、うんありがと…… 」

アーティストの方々がこんなにもいるのに

椅子に座ってるスタッフなんていないから！

なんてツッコミは心の中だけにしときます。

ひとまず本来の仕事は4グループ全員集まってからだから

慧人くんの脱ぎ散らかした上着を畳むところから。

慧人くんの上着に手をかけた時、

__「もしかしてA？」

聞き慣れない声

でもこんな明るいトーンで話しかけるのは

「翔平、だよね？」

翔平「そうそう浦川であります！」

「うっそ久しぶりすぎる！」

もう一人の私の幼なじみ

いっちゃんと翔平が仲良くなって

私と翔平は樹繋がりで仲良くなった。

ふたりのダンスのレッスンが終わるのを待って

三人で遊んだこともあるくらいの仲。

翔平「可愛くなったな～
一瞬どこのべっぴんさんかわかりやせんでしたよぉ」

「何その話し方。笑」

翔平「ふははっ！元気そうでよかった！」

翔平はいつも面白くて優しくて

いっちゃんに意地悪されて泣いてた私を慰めてくれたっけ。

懐かしい気持ちに包まれて

今このタイミングで翔平と再会できてよかった。

「あのさ翔平」

翔平「ん？」

＂いっちゃんはなにしてるの？＂

今いちばん聞きたいことだけど、

もしもうあの頃の約束を忘れているなら聞きたくない。

そんな事実を知っても辛いだけだから……

でも、翔平がここにいるってことは

もしかしたらいっちゃんもここにいるかもしれない。

なんの確証もないけどそんな気がする。

「ううんやっぱなんでもない」

翔平「そっかそっか」

人の顔を見てニコニコな翔平は

わたしの頭を乱暴にくしゃくしゃっと撫でた。

やめてよ、なんて笑って返せば

スタジオのドアがノックする音が聞こえて

__「お疲れ様です」

複数の声と共に聞こえてきた声

振り向けばそこには彼が居た。

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