世界が変わっても君と (ページ28)

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episode28 ページ28

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マンションについてすぐに自宅に入ろうと思えば、まこっちゃんに首根っこを掴まれてまこっちゃんの部屋へ。それにクスクス笑いながら着いてくる壱馬くん。

待ってこれ、誘拐ってやつだよ。ねぇ。

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慎「いただきまぁーす」

壱馬「ん、いただきます」

「 …いただきます」

目の前にはたこ焼き器があってクルクル器用に竹串で回していく壱馬くん。…さすが大阪出身。

竹串を持つ手も綺麗で細いし、爪もピカピカ。細かなところまで手入れが行き届いてる。
凄いなぁと感心して見ていれば壱馬くんと目が合う。

壱馬「ん？どうかした？」

「あ、ううん…なんでも、ないです」

壱馬「そ？遠慮しずに沢山食べてな」

と、他愛もない会話ですら斜め前の席でにやにやするまこっちゃん。なんなのこの人。

ムカつくから足でスネを軽く蹴った。

慎「イタッ…Aさん馬鹿力っすね」

「なんかイラッとして…ごめんねー」

慎「棒読み… 」

今度は壱馬くんがその会話でケラケラ笑う。
前より垢抜けて一段とかっこよくなった壱馬くんの笑顔はかなり心臓に悪いかもしれない…

慎「あ、お酒飲みましょうよー」

壱馬「オレ明日早いから1杯だけ飲むわ」

「わたしも浮腫むから1杯だけもらおうかな」

慎「はーいじゃあレモンサワーでいいっすか？」

まこっちゃんの部屋の冷蔵庫から出てきたのは黄色の最近よく見る缶。あ、事務所プロデュースのレモンサワーだわ。

よく事務所にはご自由にお持ち帰りくださいって書いてあるけど、飲んだことなかった。

「それ飲んでみたかった！」

慎「飲んだこと無かったんすか？
じゃあ飲みましょ飲みましょ」

壱馬「美味しいからって飲みすぎんなよ」

「子供じゃないんですから大丈夫ですって～」

久しぶりに誰かとご飯で飲む前からこのテンション。
酒は1杯と言ったはずなのに飲みすぎて、気づけば眠ってしまうほど飲んでいた。

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