世界が変わっても君と (ページ27)

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episode27 ページ27

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駐車場に向かえばまこっちゃん、と黒い人…

もう分かってる。さすがに学んだよ。
まこっちゃんの横にいる黒ずくめは壱馬くんだって。

問題はそこじゃなくて…
なぜ彼が今まこっちゃんと笑ってここにいるのかということ。

「おまたせしました」

慎「遅いっす」

壱馬「おつかれ」

「うん、ちょっとまこっちゃんこっち来ようか」

まこっちゃんの高そうな服のフードを引っ張って壱馬くんには聞こえない位置へ移動。

背が高いので少しかがむように言うと、めっちゃしゃがまれた。絶賛バカにされ中。

「なんで壱馬くんが居るの」

慎「だってもう同じマンションなのバレちゃいましたし今日俺んちでタコパする予定だったんで。」

「ふぅんならしょうがないか」

慎「 Aさんも来ますよね？」

「 …ん？」

なにそれ。なんで来るよね当たり前でしょ、みたいなテンションで聞いてきた？？

…長谷川慎め。中々ゴーイングマイウェイな奴だ。

壱馬「なぁまだ～？」

慎「壱馬さーん Aさんも参加しますって！」

壱馬「マジ？」

慎「よし、じゃあAさん帰りましょ」

壱馬くんとまこっちゃん2人で前を歩く。こうしてみると背中からでも芸能人オーラが溢れてる。

…ていうか忘れてたけど社用車なのだが。HIROさんが通勤で使ってもいいからね、と気遣ってくれたんだよ君たちの送迎に使うためじゃないんだから！！

なんて後ろから念を送ってみても気づくわけないよな。念を送っていた腕を下ろそうとすると壱馬くんが振り向いた。

壱馬「なにしてん？」

「ね、念を…… 」

壱馬「なんだそれ」

目元をくしゃっとして笑う壱馬くんはまた前を向いてまこっちゃんと歩いていく。私はその後を追いかけた。

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