RAMPAGEの男装少女

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-Aside

今日は新曲"HARD HIT"のMV撮影。

俺としては、初めてのMV撮影だ。

俺の衣装は黒のスキニーに赤のだぼっとしたTシャツ。

今は、藤原さんの上裸の撮影シーン。

…藤原さん、腹筋綺麗。

藤原さんとは必要最低限しか喋っていない。

…嫌われてんのかなぁ。

ちゃん溜め息を吐く。

スタジオの隅で振りの確認をしていると、名前を呼ばれた。



？「…Aさん。」



振り向くと、そこには藤原さんの姿。



樹「…山彰さんが、翔平にサプライズ仕掛けるから、って。」



彼にサプライズの内容を教えてもらう。



A「分かりました、教えていただいてありがとうございます。」



頭を下げて言う。

慎のところへ行くと、彼は顔を上げた。



慎「あ、A。サプライズの話聞いた？」

A「うん。あれ考えたの誰？」

慎「山彰さん。」

A「…彰吾さん、えげつないこと考えるよね。」

慎「ほんとそれ。」

彰吾「2人とも？聞こえてるから。」



背後から聞こえた声に文字通り飛び上がる。



A「いたんですか!?」

彰吾「ごめんね、考えることえげつなくて。
Aもまこっちゃんも誕生日楽しみにしててね。」

A「やだやだやだ、ごめんなさい！」

彰吾「もう遅い。」



彰吾さんが冷たく言う。



A「うわーん、彰吾さんがいじめる！」

瑠唯「山彰、年下いじめちゃダメだよ。」

A「瑠唯さん〜。」



俺は瑠唯さんに抱きついた。



瑠唯「よしよし。」

彰吾「昂秀、そろそろ行ってきて。」

昂秀「了解です。」



昂秀が翔平を呼びに行く。

その間にケーキを用意する。

ケーキを運んでくると、昂秀が戻ってきた。



昂秀「翔平さん、いま力矢さんに説教されてます。」

彰吾「OK。」



力矢さんからの説教…。

考えるだけで恐ろしい。

5分程して、スタジオの扉が開いた。

入ってきたのは涙目の翔平。

ケーキと俺たちを見て、呆気に取られた顔をする。



翔平「えっ…、えっ？」



その肩を力矢さんが抱く。



RMPG-翔平「翔平(さん)誕生日おめでとう(ございます)!!」

翔平「えっ!?」



やっと状況を理解したのか、翔平がその場にしゃがみこんだ。



翔平「ちょ…、俺マジで怖かったんすよ!?」

彰吾「ごめん翔平、考えたの俺。」

翔平「勘弁してくださいよ…。」



手で顔を覆った彼に笑いが弾けた。

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