at陣 ページ13
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昨日、Aと飲んでてとあるブランドの名前が書かれたショッパーが目に入った。
陣「それなんなん」
指さして聞いたら
『川村さんの誕プレ』
ビールジョッキを持ったまま答えたA。
なるほどな、と思って壱馬の家に送る時バレへんようにと隠し持ってた。
多分、初詣で会ったときあっけらかんとしてたからAは気づいてへんな。
そない思って、
陣「A、お年玉やるから今日の夜ちょっと出れる?」
お年玉で釣りあげて今日こそっとAに返してやることにした。
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『パイセーン』
陣「おう、えらい厚着やな」
『さみぃのよ』
俺も今日は実家で過ごそうと思ってたから
夕方、Aに連絡して母校の近くの公園で待ち合わせ。
陣「ほれ、」
『およ、』
陣「何も知らんと壱馬の家に送り届けた俺が悪いねんけど、酔っ払ったAが壱馬にあげるやつや言うてたから隠し持っとってん」
『まじかい、感謝です』
そう言って、ブランドの袋を受け取るA。
昨日、壱馬とは何もなかったんか…
陣「壱馬とどないなん」
『普通?』
陣「何やねん笑」
『うん。』
陣「うん、って笑
どないするん、陸」
『もう、何とも思ってない、……と思う』
俯きがちに、答えた。
何とも、ね。
陣「忘れるん?」
『んーん。諦める、?みたいな』
陣「意識してんちゃう?壱馬の事」
『かも、しれへんのよね〜』
やらしく答えるA。
ようやったで、壱馬。
陣「壱馬の方に意識が逸れたんやな、よかったやん。壱馬がええと思うで俺は。」
『うん。川村さんの方に目向けてみよかなって』
もうしんどいのは嫌やってAは言うた。
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作者名:16葉 | 作成日時:2023年1月18日 22時