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壱「あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします」
母「こちらこそ今年もAのことようみたってな」
『あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします』
母「あんたはええ加減しっかりしい」
娘が挨拶してやったというのに説教で返してくるのがうちの母。
うちは父おがおらず母子家庭。
母親の実家におばあちゃん、おじいちゃん、私と母親の4人で住んでいた。
大学入学と同時に大学近くで家探して、一人暮らし始めたけど。
『じいちゃん元気?』
「おー、おかえり。元気やで」
庭で日向ぼっこしてたじいちゃんに声掛ける。
特に変わりなさそやな。
『ばあちゃんは?』
母「買い物、すぐ帰ってきよるわ」
母の言葉通り、おばあちゃんは直ぐに帰ってきた。
「いや〜壱馬くんも男前なって」
なんて言うて川村さんをべた褒め。
うちの女の人もやけど、みんな川村さんのこと褒めすぎやで。
「あんた彼氏出来たん?」
久々に帰ってきた孫に鬼の形相で聞いてくるおばあちゃん。
怖いって笑
『いいえ』
「大学3年も通って1人も出来てへんのかいな、情けないわ〜」
『ほっとってくれ』
実を言うと、高校生以来彼氏できたことがない私。
高校2年生で人生初彼氏を手に入れたものの、3ヶ月も経たないうちに
"お前は自立しすぎてて可愛げが無い"
という理由で振られた事がある。
それからと言うもの、元々感情が乏しかった私はさらに恋愛への興味を失ってしまった。
そして、今に至る。
「壱馬くんうちのどうしよもないA頼んだで、ちゃんと貰ったってな」
『余計なお世話ですぅ』
なんて事言うてんねん。ほんま
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作者名:16葉 | 作成日時:2023年1月18日 22時