Angel 06 ページ8
「あの、すみませーん」
最早インターホンを押すことがお馴染みになってしまったが、出てきたのはまたもや見たことが無い人だった。白い髪に、糸目の男の人。
要件は何かってもちろん、私の腰に引っ付いていらっしゃる彼、佐野さんのことについて。
「えーと、こちらの方って、ここに住んでいらっしゃる方で合ってますか？」
「うわ。――――オイ、我らが
ボス？上司という意味かな？それとも、こう見えて社長さんだったりするのだろうか。
私的には佐野さんを送り届けてそのまま帰るつもりだったんだけれども、本人が離してくれないのと、隣人さん達がしきりに誘ってくれるので、なし崩し的にお邪魔することに。
一通り自己紹介を終えた後、流れで何故か彼らの朝食を作ることになって、キッチンを使わせてもらうことになった。
それにしても広い。10人くらい余裕で暮らせるのでは？と思うほど部屋も多くて、しかもメゾネットタイプ。道理で隣の部屋は天井が高いなと外から見て思ってました。
「皆さん、ここにお住まいなんですか？」
調理の合間に質問すれば、灰谷さん(兄)が答えてくれる。
「んん〜、ここは仮住居兼仕事場的な？アジ…本社は別の場所にあるよー」
「仮住居でいったら、ここ以外にも何個か持ってるしな、」
補足するようにそう言った弟さんに、相槌を返して。
「へぇー。…因みに、どんな会社なんですか？」
そう尋ねれば、何故か一同黙りこくってしまい、謎の沈黙が辺りを支配する。え、何故に？
「…まあ一応、金融会社に、なる…のか？」
さっきドアを開けてくれた糸目の彼、ココさんがそう答えてくれるけど、なんで疑問形なんだろう。
「会社の方針に従わねぇ奴は、即スクラップなー」
「すくらっぷ…」
スクラップって、新聞の記事とかを型抜きすることだったっけ。方針に従わないような反抗的な社員でも、ちゃんと仕事を与えてもらえるのか。
…金融会社と新聞記事がどう関係するのかは、よく分からないけれど。
「優しくていい会社なんですね…」
「「「「「…………？」」」」」
ぽそりと呟けば、またみんな揃って微妙な顔をする。ただ一人佐野さんだけが、
「そーだろ？そんなヤサシイ会社まとめてんのオレ。つまりオレがいい奴ってこと」
と、自慢げに微笑んでいたので、とりあえず頭をそっと撫でる。ご満悦そうな佐野さん。
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@じゅら - パクりですか？ 似てる作品を知ってるのですが… (11月26日 22時) (
レス) @page47 id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - はじめまして瑠璃と申します。ハッピーエンドかと思いきやまさかの展開でびっくりでした。続編希望します。 (9月5日 16時) (レス) @page45 id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - めっちゃ最高です (2023年1月11日 22時) (レス) id: 395eb4f5e7 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - これってもしかしてお隣の天使様に駄目人間にされていた件っていうのを参考にしてますか？ (2023年1月11日 22時) (レス) id: 395eb4f5e7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃてぇ(プロフ) - 初コメ失礼します。 梵天のメンバーたちが夢主ちゃんに依存？しちゃう感じででもほんわかな感じで三ツ谷君とこのままハッピーエンドで終わるのかなとおもったら最後の最後でバッドエンドで裏切られました。終わり方も切なくていいなと思いました。続編待ってます (2022年10月30日 22時) (レス) @page47 id: ae31029510 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨降り星
| 作成日時：2021年11月3日 20時
