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Prologue ページ1

都内のとある高級タワーマンション。



かの有名な凶悪犯罪組織、梵天のメンバーがそのマンションの主たる住人であり、その最上階は梵天幹部が利用しているのだとか。



あくまでも噂ではあるが、それは限りなく真実に近い噂であり、まず間違いなくそこに住もうとする一般人はいない……はずだった。





「あ゛ーー、腹減ったーー」

高そうなソファーにどっかりと腰を下ろし、机の上に乱暴に足を投げ出したのは、梵天NO.2である三途春千夜。


「知らねぇよ、そこら辺のインスタント食品でも食ってろ」

同じく幹部の一人、灰谷竜胆が吐き捨てるように言えば、「飽きた」と真顔で返す三途。
クスリでキマってハイになっているときの彼からは、想像もつかないような。



「美人の手料理が食いてぇ〜〜〜!!」

「手料理振るまってくれる女捕まえればいいじゃん」

些か面倒くさそうに灰谷蘭がそう言えば、


「こんな薬漬け男に、そんな家庭的な彼女が出来る訳ねぇだろ、兄ちゃん。男と金しか頭にない脳ミソカスカスオンナぐらいだろ、コイツに寄ってくる女とか、」

「言えてんな」


本人を挟まず兄弟間で完結した会話に、額に青筋を浮かべて立ち上がる三途。


「あ゛あ゛ぁぁ!?殺すぞこのクソ兄弟、じゃあ何だ、テメェらにはそんな家庭的なオンナがいるっつうのかァ!?」

「うるさいぞ、三途」


鶴蝶が制止するも、三途の怒りは収まる気配がない。対する灰谷兄弟はどこ吹く風といった様子だが、それがなおさら彼の怒りの火に油を注ぐ結果となり。


つくづくこの組み合わせは相性が悪い。辺りに暴力的な雰囲気が漂い始めたところで、


ピンポーン、と場違いなインターホンの音が響く。


「ったく、誰だよこんな時に!」

仕事の報告かもしれないので、出ないという選択肢はない。結局、一番玄関に近い側にいた三途が、荒々しい足取りで向かい、そのドアを勢い良く開けて。――そして、固まった。




「……誰?オマエ、」

「あっ、あの、今日隣に引っ越してきました、花倉といいます、よろしくお願いします」



――――それが彼女、花倉Aとの、初めての出会いだった。

Setting→



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@じゅら - パクりですか? 似てる作品を知ってるのですが… (11月26日 22時) (レス) @page47 id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - はじめまして瑠璃と申します。ハッピーエンドかと思いきやまさかの展開でびっくりでした。続編希望します。 (9月5日 16時) (レス) @page45 id: f3335c8e16 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - めっちゃ最高です (2023年1月11日 22時) (レス) id: 395eb4f5e7 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - これってもしかしてお隣の天使様に駄目人間にされていた件っていうのを参考にしてますか? (2023年1月11日 22時) (レス) id: 395eb4f5e7 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃてぇ(プロフ) - 初コメ失礼します。 梵天のメンバーたちが夢主ちゃんに依存?しちゃう感じででもほんわかな感じで三ツ谷君とこのままハッピーエンドで終わるのかなとおもったら最後の最後でバッドエンドで裏切られました。終わり方も切なくていいなと思いました。続編待ってます (2022年10月30日 22時) (レス) @page47 id: ae31029510 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年11月3日 20時

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