Episode40 ページ42
「え、千冬、何でここに……」
「別に。偶然お前と、マイキー君の姿見つけたから」
事もなげに、そっけなくそう返す千冬に私の方が戸惑う。
どうしよう、デート邪魔すんじゃねぇよとか言ってマイキー君怒りそうな気がするんだけど、そっと横を窺えば、想像に反して彼は、
「ふーん、」
とこれまたそっけなく返しただけ。もはや訳分からな過ぎて混乱し始めた。もう知らん。なるようになれって感じ。
マイキー君は苺パフェ、私はチョコレートケーキ、千冬はチーズケーキを頼んだのはいいものの。
「Aー俺の一口上げるから、Aのもちょっとちょうだい♡」
「え、まあいいけど……」
私が答えるや否や、パフェを一口掬って私の口元に差し出す彼。あーんで食べろと、そう言う事なのか！？
千冬の目の前でするのはちょっと、何となく嫌だしな。
「いや、あの、自分で食べれる……んむぐふっ」
遠慮させていただこうとしたら、無理矢理顎を掴まれ顔を固定され、逃げることを出来なくされた。
「強引…」
美味しいけど。苺パフェ美味しいけど！今見てた？千冬が別に何も気にしてない感出そうとして失敗して、眉毛ぴくってなってたんですけど。
「つぎ、Aの番な」
あーん、と自ら口を開けて、入れてもらうのを待つ体制。ここまでされたらさすがに拒否しようがないので、渋々フォークをそっと彼の口元に運ぶ。
「あむ。…ん、Aのも美味ぇ」
「！」
…不覚だ、一生の不覚。今一瞬、めっちゃ胸がキュンとしてしまった。だって普通、普通“あむ”とか口に出して言う？だいぶ前飼ってたハムスターを想起させる仕草に、「やだ可愛い」ってなった。
彼には申し訳ないけど、なんか小動物にエサをやってるみたいな気分になって、若干ほっこりした。
「ふふ、」
思わず小さく笑みを溢せば、急にビクッと背筋を伸ばして、ソワソワし始めて。何かそれすらも可愛くて衝動のままに頭をナデナデしたら、気持ちよさそうに目を細めて。ホントに、ネコみたいな子だな。年上だけど。
そんなほんわかした気分のまま前に向き直って、一気にほんわかムードがぶっ飛んでいく。
めちゃめちゃ恐ろしい顔をした千冬がこっちを見てました。
生きた心地がしないまま自分の分を食べ終えて。隣のマイキー君は、「はあお腹いっぱい、」とそのまま私の膝に寝っ転がって眠ってしまった。
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雨降り星(プロフ) - れななさん» 凄い嬉しいです！！はい！花子くん大好きです！！ (2022年3月2日 21時) (
レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
れなな - 今日初めて読んだんですけど、もっと早く読んでたらなあ、、って思いました(*´ω`*) もしかしてなんですけど、花子くん読んでますか？？違ったらごめんなさい。 (2022年2月27日 17時) (レス) id: 4324c59b1c (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - らんさん» 結婚しましょう！？！？いつもありがとうございます、これからもぜひぜひよろしくお願いいたします！💕💕💕 (2021年11月16日 20時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - チョコプリンさん» それはすごい良かったです！毎度毎度コメント励みになってます、ホントにありがとうございました🥰🥰🥰 (2021年11月16日 20時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
らん - コメントするのが遅くなってしまいました😭😭完結おめでとうございます！雨降り星様安定で大好きです😍隣の天使も更新楽しみにしてます~！！！ (2021年11月16日 20時) (レス) @page47 id: 6288d5ccfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨降り星
| 作成日時：2021年10月10日 11時
