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Episode26 ページ28

だからさ、と言葉を続けるマイキー君。



…だから何なのさ。先を聞きたくないけども。




「千冬なんかやめて、俺にしたら?千冬なんかよりずーっと、Aにヤサシクするし、大切にするけど」

「いや、そんなこと言われましても…」

「俺にしとけって、な?」




甘えるような声で、鼻先を私の頬にすり寄せるようにそう言うけれど。恋というのは当人が思いのままにできるものではないから、誰かを好きになるのを止められないように、好きでない人を好きになることもまた、できないもの。



「私の顔を見ずに、内面で好きになってくれたのはマイキー君だけだから、それは純粋に嬉しい」

「!…そんじゃあ、」

「―――でも」


パッと明るくなった彼の顔を見ながら、私は言葉を続ける。


「私は千冬のことが好きだから。あなたを好きにはなれない、ごめんなさい」

ちゃんとはっきり言うことが、彼のためになると思ったから。



「…そっか」

しばらくの沈黙の後、彼は小さく、確かめるように呟いて。
良かった、分かってくれたみたい、とホッとしたけれど、



「でも俺、諦めねぇよ?」



…あー、全然分かってくれてないっぽかった。
勢いをつけてソファーから起き上がった私に、思いっ切り後ろから抱きつく。


「―――なぁ、A、」

耳元で、少し掠れた声で、甘く囁くように私の名前を呼ぶ。上裸なので、彼の熱が素肌を通して直接伝わってくる、その感覚に私は、








「――やめろや」

ぺしん、と割と強めに彼の頬を叩いていた。



「!?――はぁ!?ふつう今のは、オレの溢れ出る色気にクラっとくるところじゃ…」

「ないわー、千冬以外の男にクラっとくるとか、マジでないわー」




色気はあったのかもしれんけど、クラっとくるのは相手による。
少なくとも私が色気の存在に気付かなかったあたりで、彼のそれは大したものじゃなかったということ。





…ここはひとつ、お手本を見せてあげようじゃあないか。私の鬼がかった美貌で。…すみません、ちょっと調子に乗りました。



未だ憮然とした顔で、拗ねたようにソファーに座り込むマイキー君の目の前に立って、視線を合わせるようにそっと上体を屈めた。

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雨降り星(プロフ) - れななさん» 凄い嬉しいです!!はい!花子くん大好きです!! (2022年3月2日 21時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
れなな - 今日初めて読んだんですけど、もっと早く読んでたらなあ、、って思いました(*´ω`*) もしかしてなんですけど、花子くん読んでますか??違ったらごめんなさい。 (2022年2月27日 17時) (レス) id: 4324c59b1c (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - らんさん» 結婚しましょう!?!?いつもありがとうございます、これからもぜひぜひよろしくお願いいたします!💕💕💕 (2021年11月16日 20時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - チョコプリンさん» それはすごい良かったです!毎度毎度コメント励みになってます、ホントにありがとうございました🥰🥰🥰 (2021年11月16日 20時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
らん - コメントするのが遅くなってしまいました😭😭完結おめでとうございます!雨降り星様安定で大好きです😍隣の天使も更新楽しみにしてます~!!! (2021年11月16日 20時) (レス) @page47 id: 6288d5ccfe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年10月10日 11時

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