それぞれ5 ページ5
次の日の朝学校に行くと、想定通り、普段は話したこともない女の子たちから質問攻めにあった。
「Aちゃん、三ツ谷君と付き合ってるってホント!?」
「え、いや…」
「昨日の放課後、教室でキスしてたってアッコちゃんが言ってたんだけど!?」
「違うくない?三ツ谷君がAちゃんを押し倒してたって聞いたけど」
「どっちにしろすごいことには変わりないよ!!」
…すいません、どっちも本当です。なんて言えるはずもなく。マシンガンのような勢いで喋り続ける女子たちに目を白黒させるだけ。…全く、女子って本当に恋バナ好きだよな。
目を爛々と輝かせて、もはやキラキラのレベルじゃなく、ギラギラである。こうやって質問をいっぱいしてくるのは純粋に他人の恋に興味がある人、向こうの方から敵意に満ちた視線でこちらを見ているのは、多分隆のこと好きだった人なんだろな。
隆は不良だけど優しいし、頼りになる上に端整な顔立ちしてるから、割とモテるのよ。ギャップ萌えってやつ?…ハハハ、凄い怖い目でこっち見てる子いるなー。最早現実逃避するしかない。
人口密度の高さでそろそろ眩暈がし始めた時、
「どうかしたのか?」
「あ、三ツ谷君!!」
「ホントだ!!」
噂のもう一人の中心人物である隆登場。その突然の出現に、一気にその場が沸き立つ。
「ねえ三ツ谷君、Aちゃんと付き合ってるってホント!?」
「Aちゃんとキスしてたってホント!?」
「Aちゃんのこと押し倒してたってホント!?」
頼む隆。ここでバシッと、全部否定して―――…
「おー、全部ホントのことだぞ?」
「「「「きゃああああーーーーーーーっ!!!」」」」
おおおおおおい隆!君、何てこと言うんだよ。すんごい黄色い歓声に耳がキーンてした。
「ちょっと、たか…」
「Aは俺の
「ヨメ………嫁!?三ツ谷君ったら、気が早ーい!」
「どっちから!?ねえどっちから!?」
「ん?俺から。昨日コクってオッケーしてもらったんだよ。Aにメロメロなんだ、俺」
「告白したその日に押し倒してキスするとか、ダイタンすぎ!」
「ね、いがーい!」
ああ…私抜きでどんどん話が進んでゆく…。
2794人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ま - え、これって駿台模試の英文ですか!? (2022年5月22日 13時) (レス) @page15 id: 8b077b9bca (このIDを非表示/違反報告)
わたし - まって、私坂本なんだけどw (2022年5月11日 17時) (レス) @page6 id: 4ecae0ff80 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - シュウさん» そうなんですよ…時間があればいろんな人のエンドつくりたいとか思うんですけど、話数的に厳しかったり…(´・ω・`)楽しみにしてくださってありがとうございます! (2021年9月28日 7時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
シュウ(プロフ) - 夢花さん» この作品いつも楽しみにしています。三ツ谷も千冬もマイキーも選べない!各々のエンド作って欲しいです(土下座(願望なだけなのでご無理はなさらなず) (2021年9月28日 4時) (レス) id: ad2f2b2a8f (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 千冬…………まぁ、可愛いければなんでもいいよね!!!うん!!! (2021年9月24日 18時) (レス) id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年9月3日 9時