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たらたら48 ページ49

しかめっ面するのをやめて微笑みかければ、万次郎は驚いたように目を見開く。


ポカーンと口を半開きにして、間抜けな表情を晒していた彼は、やがてうっすらと穏やかな笑みを浮かべる。


「……だな。オレ、今んとこあんまりカッコいいとこAに見せれてないし。オマエが俺に惚れ直して、メロメロになるくらいになんねぇと」

「ごめん、それは250%有り得ないかも」

「は?何でだよ」


途端にムスッと不機嫌そうになる万次郎だけど、先程までの思いつめたような雰囲気は、すっかり消え去っていた。

ツン、と横を向けば、少し不安そうな顔になる。



「この先Aには、弱いところも、みっともねぇところも、いっぱい見せることになると思うけどさ、オレのこと、見損なったりしないか?」


「別に今更じゃない?もう十分みっともないトコ見せてもらってるよ?何てったって、膝の上で頭撫でられて鼻水と涎たらして大泣きしたもんねぇ、万次郎クン?」


「っ!、今更そんなこと掘り返すんじゃねぇよテメェ、忘れろ!」

「やだ、忘れなーい」

「このっ…!」


手を怪しく蠢かせて、こちょこちょ攻撃を仕掛けてくる万次郎。だがしかーし、


「効かぬ!効かぬのだ!」

「はぁ!?こちょこちょが効かねぇとか有り得ねェ、オマエ本当に人間?」

「こちょこちょが効かないだけで人外扱いするのはどうかと思うな。その定義で行くと割と高確率で人外いることになるよ」



むぅぅぅ、と子供のように頬っぺを膨らます万次郎が可笑しくて。


「だからさ、万次郎。これから先、どんなに弱いところやみっともないところを見せられても、私はそれだけで見損なったりなんかしない。ずーっと万次郎の友達だよ」

「A…」

「お気に入りの洋服を、アンタの体液もろもろでべとべとにされたのは許してないけどねー」

「お前根に持ちすぎ!あと体液って言うな」



いや、だって体液じゃん。具体的に、涙・鼻水・涎・そのどれにも属さない謎の液体って言えばいいのか?そして最後の謎の液体が怖すぎるけども。



ぷんすか怒っていた万次郎は、少ししてまた、穏やかな表情に戻る。



「…でも、Aがいてくれて、ホント良かった。Aは厳しいけどさ、何だかんだ優しいから。―――俺が俺であるために、Aは必要不可欠だよ」


…何かそこまで言われると照れるな。

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キャラメルシュガー(プロフ) - まって..wwこのお話面白すぎて夜中なのに爆笑してしまったwww作者さん神‼️ (2022年8月18日 0時) (レス) @page18 id: 9b02bb5cbf (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - 全部千冬が引き継ぎます!! (2021年9月3日 10時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - あとなんか知らんけどバジリスクが4ぬとこめちゃ冷静でした丸 思い言え無くて残念だったねバジリスク…君の無念はきっと千冬が果たしてくれるよ多分! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - なのはさん» なんか壮大なストーリーが始まる予感…っ!! (2021年9月3日 9時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雨降り星さん» そう…これが…黒い衝動の始まりだった…(((おやめなさい (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年8月21日 0時

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