たらたら23 ページ24
それでも、隆の雰囲気にはただならぬものを感じたので、とりあえず私はヒナちゃん達と合流することを最優先に、雨の中を走り出す。
「あ、いた!」
「Aさん…」
木陰で雨宿りしているヒナちゃんを見つけた。そこには、エマちゃんの姿もタケちゃんの姿も見当たらなくて。
「あれ、ヒナちゃんだけ?」
「それが…」
サラッと大方の事情を聴く。ほうほう、タケちゃんが全身ガムテープ巻きにされていたと。なかなかに笑える光景だけど、そんなふざけたこと言ってる場合ではなさそう。
と、その時
「…タケミチくん?」
「と、隆」
急いで走っていく2人。何や何や、何があったんや。
「Aさん、追いかけましょう!」
「おけ」
――――顔を見合わせて、同時に走り始めた。
エマちゃんとも合流して、そこでは愛美愛主と東卍の乱戦状態になっていて。
刺されたドラケン君を背負ったタケちゃんと一緒に、救急車を待ってたんだけども、
「うわ、どう見ても悪役面」
明らかに敵意満タンな集団がやってきて。タケちゃんが根性見せてキヨマサとか言うやつをやっつけたけど、状況は絶望的。
そしたら今度はタケちゃんの仲間たちが助けに来てくれて。ギャグ枠としか思えない子も二人ほどいたけど、皆勇敢に頑張ってました。
もちろん私も参戦しましたとも。浴衣のせいで、私の流星の如く鮮やかなキック(誇張)をお見舞いすることは出来んかったけど、そこら辺にあった手ごろな石を全力投球しました。
ブォン、っと空を切って投げられた石は見事に1人の鼻にジャストミートして、グシャ、とグキ゚を混ぜ合わせたような、明らか鼻の骨が折れたような鈍い音なんて私は聞いてない。鼻からすごい量の血がドバドバ出てた光景なんて私は見てない。知らないったら知らない。
…よし、自己暗示完了。
タケちゃんもホントよく頑張ったよ、手を刺された状態でさ。
ドラケン君は救急車で運ばれ、一時は心肺停止状態にまで陥ったけど、緊急手術は無事成功したみたいだった。
嬉し泣きするエマちゃんを抱きしめて、ヒナちゃんの頭を撫でて、取り敢えず一旦病院の外に出る。
「あっ、Aさん!Aさーん!!」
ぶんぶん手を振る誰か。それは勿論可愛い可愛い千冬だった。
「千冬ーーー!!」
私も手を振り返しつつ、ぱたぱたと走っていく。
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キャラメルシュガー(プロフ) - まって..wwこのお話面白すぎて夜中なのに爆笑してしまったwww作者さん神‼️ (2022年8月18日 0時) (レス) @page18 id: 9b02bb5cbf (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - 全部千冬が引き継ぎます!! (2021年9月3日 10時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - あとなんか知らんけどバジリスクが4ぬとこめちゃ冷静でした丸 思い言え無くて残念だったねバジリスク…君の無念はきっと千冬が果たしてくれるよ多分! (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - なのはさん» なんか壮大なストーリーが始まる予感…っ!! (2021年9月3日 9時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雨降り星さん» そう…これが…黒い衝動の始まりだった…(((おやめなさい (2021年9月3日 9時) (レス) id: 4035e5a938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨降り星 | 作成日時:2021年8月21日 0時