悪女にすら気付かない。

Episode６ ページ7

次の日から、あかりちゃんは奴らと一緒に行動するようになって、私の平穏で静かなおひとりさまデイズが取り戻され始めた。




本当にあかりちゃんには、感謝しかない。
一番後ろだった私の席のさらに後ろに座っているわけだけど、時々私にも話しかけてくれるし。



ドラケン君はともかく、ヤツとの会話は苦痛でしかなかったけど、彼女は別だよ。にこにこ笑顔がまぶしいです。




あかりちゃんが転校して来てから1週間ぐらいたったころからだろうか、授業中ぼんやりとしてたら、なんか視線を感じるようになって。




向けられる方向を振り向いたら、怖い顔したヤツと目が合うということが多くなった。
どうしたんだろなー、更年期障害？




別にどうでもいいしどうってこともないので放っていたけど、暫ある日突然、集会に来いとか言われて。




…嫌なんだよな、あれ。何回か強制連行されてついていったけど、何も面白くなかった。ただただ暇だった。黒い服着たヤツのゆかいな仲間たちに紹介されたような気もするけど、皆同じような顔に見えたし、覚えるのは諦めた。




お断りしたけど、あかりちゃんも来るらしいというので、結局行くことを承諾しましたが。





「なるべく早めに帰ってきなさいねー」

「うん」


母の許可をもらい、夕食を食べた後武蔵神社に出掛けた。
相変らずギラギラした人たちがいっぱいいて、立ち眩みがする。



奥の方に総長であるヤツと、その背中の後ろでプルプル震えるあかりちゃんがいた。
…まあ、今日はちょっと肌寒いし、そうなるのも当然か。私も、ちゃんとカーディガンを羽織ってきてよかった。





「朱里のことに関して、オマエに話があったから、ここに呼んだ」





ランチ会…じゃない、集会はもう終わったらしく、わらわらと皆散っていく中で、ちょっとお偉いさん的な雰囲気の人だけ残ってる。

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