Episode31 ページ32
「三ツ谷隆。ちゃんと覚えとけよ、佐倉」
「ふんふん、三ツ谷君、と」
脳内にちゃんとメモしました。何度か唇の上で呟けば、嬉しそうに頬を緩める三ツ谷君。
私に名前を憶えてもらうのがそんなに嬉しいんだろうか。謎である。
「それじゃ私、これから習い事あるから」
「……へぇ、何習ってんの？」
「ん？剣道だけど」
「！」
そんなにびっくりするか？幼稚園の頃から習ってるので、割と上達したと思う。何より、竹刀を振るのって物凄くストレス発散になるし、体も鍛えられるし、良いことづくめ。
「何かカッコイイな」
「それはどうも」
…おっと、そんなこと話している間に、すっかり時間が経ってしまった。
「――A」
誰、私の名前を呼ぶものは。いや、もう声で分かるけど。青宗だけど。
「やっほ、青宗、どうしたん？」
「家まで送ってやるよ、今日習い事あるんだろ？」
「流石、気が利くね、私の予定まで把握してるとか何事」
「何年お前と一緒にいたと思ってるんだよ」
なるほどね、確かに。それでさっきから三ツ谷君が置いてけぼりにされた感半端ないな。青宗もちょっとは気を使ってあげようよ。ちなみに私は面倒なのでパス。
「こちら青宗と言って、私の幼馴染で…」
「帰んぞ、A」
せめてもの気遣いで紹介しようと思ったけれど、強引にバイクの後ろに乗せられてそれは断念。
「じゃあな、A」
「うん、三ツ谷君もバイバイ」
手を振ったと同時にバイクが走り始める。…そう言えば三ツ谷君最後、私のこと呼び捨てしてたような。
「……誰？さっきの奴、」
「ん？知り合い。今日名前を覚えた」
「……ふーん」
「なに、もしかしてヤキモチ？」
急に黙り込む青宗。どうやら図星だったみたいだ。
昔っからこうなんだよな。私が男の子と話すのが気に入らないみたいで。
「大丈夫だよ、男子の友達は青宗しかいないし、これからもそのつもり」
「女子の友達いないだろ、お前」
「うん、確かに」
痛いところを突かれたな。友達になりたいなって言う女の子はいるけど。
でも青宗の機嫌は�校�回復したみたいなので良かった。
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グラニー京子 - 面白かった！ (2022年4月4日 14時) (
レス) @page38 id: 90faee3a30 (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - ふゆきさん» 朱里ちゃんそこまで気に入っていただけるなんて…！番外編、楽しそうなんですけどね… (2021年12月30日 23時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - わかめさん» 返信遅くなってすいません！…ええっ、ほんとですかめっちゃ嬉しいです是非是非見てみたいです！！ (2021年12月30日 23時) (レス) id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
雨降り星(プロフ) - ももさん» ぐへへ、ほんとですか？←きも 愉快になっていただけたら嬉しいです！ (2021年12月30日 23時) (レス) @page37 id: c629cc7e2d (このIDを非表示/違反報告)
ふゆき - 主人公ちゃんと朱里ちゃんの絡みが凄い好きです！番外編とかでみんなの日常編みたいなの作って欲しい… (2021年12月30日 9時) (レス) @page38 id: 0daf234829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨降り星
| 作成日時：2021年9月13日 23時
