１３９．side A ページ40
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「では失礼します」
「お疲れ様でした。
お気を付けて」
担当の刑事さんとその上司の課長さんに見送られて、リーダーと松兄と俺は、新宿中央署を後にした。
あー、もう八時半だよ。
なんて長い一日だったんだろう。
クソ暑い上にヘンな事件に巻き込まれて。
ホントに疲れたよ〜。
リーダーは、刑事さんからさくら荘まで車で送るって言われたんだけど、俺らと一緒に帰るからと言って断った。
新宿駅前のパーキングに置いていた車を取りに行って、それから湯島にまっすぐ帰るとしても、さくら荘に到着するのは九時過ぎになる。
領はきっともう寝てる…
リーダーと領が一緒に過ごす時間は、俺と領のそれよりずっと少ない。
父と子、二人の貴重な時間を削ってしまったのが申し訳なくて、松兄と話しながら隣りをゆっくりとした足取りで歩くリーダーに謝った。
「ごめんね、リーダー。
会社の存在や身元を証明してくれる人を訊かれて、つい名前出しちゃって…」
「ふふっ。
俺の名前を出してくれてよかったよ。
警察にとっても手間が随分省けたと思うよ」
リーダーの名前は、多分警視庁のほとんどの警察官が知っている。
東京地検の刑事部に長く勤めてることもあるし、四年前の京都の事件は、当時の検察や警察といった捜査関係者を震撼させたから。
今回も「地検の大野検事と一緒の下宿に住んでいる」って言ったら、いきなり刑事さんの態度が変わった。
よくカズが「大野さんのマイナスイオンはスゴイ」って言うんだけど、今日はそれを実感した。
巨大な繁華街がある新宿では、毎日沢山の事件が起きている。
新宿中央署の捜査課は、やれ、強盗だ、傷害だ、窃盗だって殺伐としてしてるし、廊下で手錠と腰縄を掛けられた「いかにも」って感じのコワイ人に何人も擦れ違った。
リーダーの仕事ってこういう人たちが起こした事件の起訴・不起訴を決めることだから、いろんなタイプのコワイ人たちの取り調べを毎日のように行ってるはず。
だけど、リーダーはホントに穏やかで。
強面の刑事さんさえカワイイ笑顔にしちゃうんだから、確かにマイナスイオンを大量放出してるんだろうなぁ。
「それにしても、あの『息子』、俺らをハメようなんてイイ根性してるじゃねぇか。
怪しいと思ったらやっぱりだ」
松兄は多分ずっと事件のことを考えてたんだろうな。
事件記者の目をしてる。
預かった仏壇を調べるのを提案したのも松兄だって、刑事さんが言ってたし。
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kotorix(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、その通りです！今、誤字脱字その他の最終チェックをしておりますので、もうちょっとだけお待ち下さいね〜♪ (2014年9月7日 13時) (
レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - 次パートはパスが取れるのを待っていればいいのかな？ (2014年9月7日 13時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、はやい！ついに追いつかれてしまいました〜！本当に有り難うございます。通しで読んでいただくと、思いつきで書いてるのがバレバレですね(^_^;)このあと次パートに更新する予定ですので、引き続き宜しくお願いいたします♪ (2014年9月7日 12時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - 美夏(´･∀･`)さん» 美夏(´･∀･`)さん、はじめまして♪コメント有り難うございます。おお、リアル桜荘ですか(^_^)昭和な感じがしますね〜♪「桜の木〜」のシリーズは随分長い物語になりましたが、今回は一応完結編のつもりで書いています。最後までお付き合い下さると嬉しいです♪ (2014年9月7日 12時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - 翔ちゃんのお口いっぱい頬張る描写とか、おかしくって楽しくて、149まで読み終わりました。また次を楽しみにしています。 (2014年9月6日 9時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kotorix
| 作成日時：2014年7月19日 16時
