１２４．ショック！ ページ25
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「あっ、カズ。
いいとこに帰って来た。
手伝って」
サングラスを掛けた潤くんが、テントの前で待ってましたとばかりに俺を呼んだ。
「俺に出来ること？」
「出来る。
まずはコレを見て」
潤くんが指差した方を見て仰天した。
翔さんがテントの下で大の字に倒れてる！
その横には、綺麗に膨らんだ小さなレモンイエローの浮き輪と、途中まで膨らんだ巨大な黄緑色の浮き輪。
ペタンと座った大野さんと領が、息も絶え絶えな翔さんを一生懸命ウチワで扇いでいた。
「ど、どうしたの！？」
「どうしたもこうしたも。
浮き輪に空気入れてて酸欠になったんじゃねぇの？
俺が車にコレを取りに行って戻って来たら、いきなりぶっ倒れちゃってさ」
潤くんはそう言うと、自転車の空気入れみたいな手動ポンプを持ち上げた。
「えっ！
これって空気入れ？
持って来てたの？？？」
「うん。
海の家では電動ポンプで空気入れてくれるけど、
混んでるかもしれないと思って、念のため昨日の仕事帰りに買っておいたんだよ。
車に置き忘れてるのに気付いて取りに行ったんだけど、ひと足遅かったようで」
海の家を振り返ると、潤くんの言うとおり、ぺちゃんこの浮き輪を持った老若男女が長蛇の列を作ってる。
こんがりと焼けたお兄さんが次々と捌いてるけど、意外に短気な翔さんは多分待ち切れなかったんだろう。
行列に並ばずに自力で空気を入れていたが、小さい浮き輪を完成させた後、続く大きい浮き輪は半分も膨らませないうちに力尽きたようだ。
「翔くん、しっかり…！」
「しょうくん」
ほわほわな父子が至近距離でマイナスイオンを大量に放出した甲斐あって(？)、ようやく翔さんが身体を起こした。
まだゼーゼーと息を荒くしてる。
「あー…死ぬかと思った…」
ボソッと呟いた翔さんに、潤くんが呆れた顔をした。
「いきなり倒れるから驚いたよ。
驚かせないでほしいな」
「それはこっちの台詞だよ！
空気入れがあるならあるって言ってくれよ！
こっちは酸欠になりながら必死に空気入れてんのにさ。
潤がソレを持ってんのを見たから、ショックで倒れちゃったんじゃん！」
「ええっ！？
俺のせいなの？？？」
翔さんは潤くんに頷くと、いまだぺちゃんこの浮き輪を持ち上げ、憮然とした顔で「ここまで入れるのにどんだけ苦労したか」と言った。
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kotorix(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、その通りです！今、誤字脱字その他の最終チェックをしておりますので、もうちょっとだけお待ち下さいね〜♪ (2014年9月7日 13時) (
レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - 次パートはパスが取れるのを待っていればいいのかな？ (2014年9月7日 13時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、はやい！ついに追いつかれてしまいました〜！本当に有り難うございます。通しで読んでいただくと、思いつきで書いてるのがバレバレですね(^_^;)このあと次パートに更新する予定ですので、引き続き宜しくお願いいたします♪ (2014年9月7日 12時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - 美夏(´･∀･`)さん» 美夏(´･∀･`)さん、はじめまして♪コメント有り難うございます。おお、リアル桜荘ですか(^_^)昭和な感じがしますね〜♪「桜の木〜」のシリーズは随分長い物語になりましたが、今回は一応完結編のつもりで書いています。最後までお付き合い下さると嬉しいです♪ (2014年9月7日 12時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - 翔ちゃんのお口いっぱい頬張る描写とか、おかしくって楽しくて、149まで読み終わりました。また次を楽しみにしています。 (2014年9月6日 9時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kotorix
| 作成日時：2014年7月19日 16時
