３７．プライド ページ37
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世間一般でみれば、まだ遊びたい盛りの独身男ばっかだしな…。
そんな俺らに、領のお祖父ちゃんたちは気を遣ってくれているのだろうが、俺らは誰一人として領の存在を迷惑に思ったりしていないと思う。
激務の刑事部に残留する大野さんの子育てをサポートしていこうと決めた時点でこうなることは予想出来ていたのだから。
そもそも大人側の都合で領をたらい回しにするなんて、それこそ絶対にしてはいけないことだ。
こんな話は領に聞かせたくない。
領には、間違っても自分を厄介者だなんて思ってほしくないから。
俺は領の前にしゃがみ、わざと大きな声で言った。
「領、今日の晩御飯はお好み焼きだぞ！」
「えっ！
ぼく、おこのみやき大すき！」
「だろ？
さぁ、うがいして手を洗っておいで」
「うん！」
領はみのりちゃんに向き直るとバイバイと言って手を振り、相葉さんと競争するように廊下の奥へ駆けて行った。
その背中を見送った潤くんは、俺の意図的な行動に気付いたのだろう、苦笑しながらみのりちゃんに向き直った。
「護国寺のお父さん、お母さんに伝えて。
『領くんのことは安心してください。
でも、もしも俺ら全員がインフルエンザでダウンするようなことがあったら、
そのときはお願いします』って」
冗談ぽく笑顔でそう言った潤くん。
みのりちゃんはそれに対し何か言いかけたけれど、潤くんの隣りに立つ俺と目が合うや複雑な表情になって、「わかりました」とだけ言い残し、帰っていった。
居間に戻ろうとする俺に、潤くんが苦笑しながら言った。
「カズは正直すぎるときがある」
「えっ？」
「自覚がないとは言わせないぜ？
すげー怖い顔でみのりちゃんを見てた」
「………だってさ…」
みのりちゃんは優しいし、よく気が利くし、とても良い子。
だけど、正直言ってさっきはちょっとムッとしてしまった。
「大野さんがいないときは連絡くれって…。
俺らがいつ領を邪魔にしたよ。
そんなこと思ったこともないのに…」
「みのりちゃんはそんなこと言ってないだろ？」
「言われたも同じだよ。
結局信用されてないってことだよ」
俺らは遊び半分で自分たちを「パパ２号」「パパ３号」なんて言ってるんじゃない。
子どもひとり育てるんだ。
気まぐれな「ままごと」で済まされないことぐらい覚悟してる。
いくら未熟な「インスタント・パパ」だとしても、本物の愛情を注いでいるという自負もある。
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kotorix(プロフ) - まめまめさん» まめまめさん、はじめまして♪とても嬉しいコメントを有り難うございます。ベタな話しか書けないのですが、切なさの中にもほっこりした気持ちになって頂けるような物語を書きたいと思っています。亀更新ですが完結まで絶対頑張りますので、今後とも宜しくお願いします！ (2015年6月13日 15時) (
レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめ - はじめまして。いつも楽しく拝見させてもらっています。 kotorixさんの作品を読むと、心が温かくなります。これからも素敵な作品を作り続けてくださいね。 (2015年6月13日 14時) (レス) id: c466c4c127 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - しるひさん» しるひさん、ごめんなさい！思ったより時間がかかってしまいました。もう少しだけお待ちください。m(_ _)m (2014年6月22日 3時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - しるひさん» しるひさん♪はじめまして！コメント有り難うございます。下書きがようやく貯まりましたので、今晩中にパート更新致します。もう少しお待ち下さいね♪この続編で領が成長していく様子を見守って下さると嬉しいです♪今後とも宜しくお願いいたします！ (2014年6月21日 19時) (レス) id: e9eb502708 (このIDを非表示/違反報告)
しるひ - はじめまして。いつも続きが気になり待ちどうしく思っています。領君が健気で可愛くって私のツボです。これからも楽しみにしています。 (2014年6月21日 18時) (レス) id: 2e9e38b6df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kotorix
| 作成日時：2014年5月25日 1時
