２６．猫かコンニャクか ページ26
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「岡田、ばいばーい♪」
とっくに閉まった玄関扉に、大野さんがあどけなく手を振っている。
「もー、智くんったら。
しっかりしてよー」
「んふふ」
「んふふじゃないでしょ。
気持ち悪くない？」
「んふふ。
だいじょーぶ」
翔さんがふにゃっふにゃの大野さんを座らせて、靴を脱がせてやってる。
二年以上一緒に住んでいるが、大野さんがここまで酔っぱらっているのは見たことがない。
「潤、そっち側支えてくれる？
カズはカバン持って来て。
相葉くん、玄関の戸締まりヨロシク」
翔さんのてきぱきとした指示に我に返る。
「えっ？
あっ、うん」
「りょ、りょーかい！」
珍しい事態に動揺したのか、俺や相葉さんはともかく、いつもは素早い潤くんさえ、甲斐甲斐しく世話を焼く翔さんに出遅れている。
ふにゃふにゃの大野さんは、子どもの頃にＳＦ雑誌で見た「捕らえられた宇宙人」みたいに、両脇を翔さんと潤くんに支えられて、居間に連れられて行った。
大野さんの脱いだ靴を下足箱に仕舞った相葉さんが、引き続き玄関の戸締まりをしながら言った。
「あー、びっくりした。
『噂をすれば影』ってホントなんだな。
まさかのご本人登場だなんて」
「正統派のイケメンだったね。
俺と同じぐらいの身長だけど、格闘技でもやってるのかな。
随分ガタイがいい人だった」
「それにしても、あんなリーダー、初めて見たよ」
「相葉さんも？」
「酒は弱い方じゃないし、ああなる前にいつも眠っちゃうもんね。
……何かあったのかな」
「何かって？」
「わからないけどさ。
……久々に同期に会ったのが嬉しくて、ちょっと飲み過ぎたのかな。
きっとそうだよね？」
相葉さんは自分に言い聞かせるようにそう言うと、居間に戻って行った。
基本的にいつも明るいムードメーカーだけれど、実はみんなのことを誰よりもよく見てるのが相葉さん。
その人が感じた「何か」が、心配するようなことでなければいいのだが。
俺は床に残された大野さんのブリーフケースを拾い上げ、彼の背中に続いた。
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kotorix(プロフ) - まめまめさん» まめまめさん、はじめまして♪とても嬉しいコメントを有り難うございます。ベタな話しか書けないのですが、切なさの中にもほっこりした気持ちになって頂けるような物語を書きたいと思っています。亀更新ですが完結まで絶対頑張りますので、今後とも宜しくお願いします！ (2015年6月13日 15時) (
レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
まめまめ - はじめまして。いつも楽しく拝見させてもらっています。 kotorixさんの作品を読むと、心が温かくなります。これからも素敵な作品を作り続けてくださいね。 (2015年6月13日 14時) (レス) id: c466c4c127 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - しるひさん» しるひさん、ごめんなさい！思ったより時間がかかってしまいました。もう少しだけお待ちください。m(_ _)m (2014年6月22日 3時) (レス) id: 66db8230c5 (このIDを非表示/違反報告)
kotorix(プロフ) - しるひさん» しるひさん♪はじめまして！コメント有り難うございます。下書きがようやく貯まりましたので、今晩中にパート更新致します。もう少しお待ち下さいね♪この続編で領が成長していく様子を見守って下さると嬉しいです♪今後とも宜しくお願いいたします！ (2014年6月21日 19時) (レス) id: e9eb502708 (このIDを非表示/違反報告)
しるひ - はじめまして。いつも続きが気になり待ちどうしく思っています。領君が健気で可愛くって私のツボです。これからも楽しみにしています。 (2014年6月21日 18時) (レス) id: 2e9e38b6df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kotorix
| 作成日時：2014年5月25日 1時
