４０．マメマメしい ページ40
「カズ、『相葉メモ』役に立ってる？
なかなかの情報量だったでしょ？」
相葉さんがニコニコと話しかけてきた。
「うん。
大野さんはバナナとヨーグルトだけなんだね。
昨日、翔さんが買っておいてくれたからよかったよ」
「ハハッ♪
翔ちゃんはリーダーのためならマメマメしいからね」
翔さんが相葉さんの言葉に反応する。
「ちょっと、相葉くん。
誤解を招くようなこと言うのはやめてよ。
俺は誰のためでもマメに動くぞ」
「そりゃそうだけど、リーダーと領は別格でしょ？
三人でいるときなんか、翔ちゃん、まるでリーダーの嫁、領のママだもん」
確かにそれは言えてる。
翔さんは相葉さんの指摘に、ちょっと赤面しつつ、「俺は二人のかかりつけ医だから当然」と開き直った。
潤くんが壁に掛かっていたエプロンを着けて俺の隣りに立った。
ゆうべは結構遅く帰ってきたから、まだ眠そうだ。
それでも俺の初仕事を手伝おうとしてくれてるみたい。
切った野菜を見た潤くんに「ちゃんと出来てるじゃん」と言われて、ほっとした。
「晩ご飯って、みんな何時に食べるのかな」
俺がそう尋ねると、潤くんは「そうだな」と言って、居間にいる翔さんと相葉さんの方を振り返った。
「翔さんと相葉さんは、大体一緒に食べるね。
それが七時頃。
俺は十時頃。
作っておいてくれたら、各自温めて食べるから」
「わかった。
じゃあ、出勤前に作って冷蔵庫に入れとくよ」
「うん。
みんな時間帯バラバラだから、自分でチンして食べるのに慣れてる。
出来立てを食べさせようなんて思わなくていいよ」
「了解。
大野さんからは何も要らないって聞いてるけど、全然用意しなくていいのかな。
小腹が空いたりしたら」
「あの人は食べないよ。
夜遅くに食べたら、朝食べられなくなるから。
頼まれたときだけ用意してあげて。
それと、朝はバナナとヨーグルトね」
「うん、朝のことは相葉さんから聞いてる。
俺も少食な質だけど、大野さんは上を行ってるね。
吹けば飛ぶように身体薄いから、何だか気になるよ」
「まあね(苦笑)」
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作者名：kotorix
| 作成日時：2012年1月29日 11時
