ベイビーロマンチカ 2 (ページ44)

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Side 風磨

控え室から楽屋へ挨拶に向かう。
たくさんの人が行くから、なんかごった返してる。

俺たち下っ端は、順番も最後の方だし様子を伺いながら隅による。

しばらく待ってると、Aさんも楽屋に入ってきた。多分二宮くんのマネっぽい人と親しげに話しながら。

あぁ、髪の毛濡れてるなぁ。
服は・・・・・、濡れてるじゃん。
フード付きタオルが既に濡れてるのに肩から掛けてるし。

風邪ひくよ！

やきもきしながら見ている、俺に気付いたAさん。あ、風磨～なんて言ってこっちに駆け寄ってくるから、さっきまでのやきもき感は何処へやら。

ニヤける。

「楽しかったねぇ。」

本当に楽しかったんだろう。歯を見せて笑った。
可愛いけど、それよりどうにかしないと。

「とりあえず、頭拭こうよ。」

肩に掛かってたフード付きタオルをAさんの頭に乗せてガシガシ拭いた。やっぱこのタオル濡れてるからあんま意味ないかなぁなんて。他にタオルがないか周りを見渡す。

すると、見ていたのか二宮くんが乾いたタオルを投げてくれた。改めてガシガシ拭く。

普通、女性なら嫌がられるレベルだと思うんだけど、Aさんはタオルの隙間から俺を見上げて、あんま濡れなかったの？なんて言ってくるだけ。

タオルの隙間からのAさんにまたニヤける。