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Side 風磨
「もらった雑誌の？あれ見て決めたの？」
「そうそう。安いからさ、高級リゾートホテル取っちゃった。」
嬉しそうに笑うAさんに癒される。かわい。
「気を付けてね、女性二人旅なんて心配しかないし。」
「心配してくれんの〜？大丈夫！カンボジアの方はツアーだから添乗員いるし。」
「ベトナムはいないの？」
「ベトナムは大丈夫でしょ。」
「なんの自信？」
「なんとなく？お土産いっぱい買ってくるから〜。」
もぉぉぉ、心配。流石に物で釣られませんよ。
「本当に心配。帰って来たらさ、ご飯連れてってよ？」
「あ、覚えてた？」
いやいや、テヘペロじゃねーよ。かわいいなぁ。
こっちはしっかり覚えてますよ、えぇ。
「約束したもん。」
「冗談じゃーん、お寿司食べに行こうか。」
「えっ？お寿司？やったー！」
Aさんからの提案に一気にテンションが上がる俺ってチョロいな。
「めっちゃ喜ぶじゃん。そんな好きだったの？良かった。」
ふふって笑うAさんに、Aさんの方が何百倍も好きですって心ん中で叫んで満面の笑みを向けた。
「じゃぁ、明日からしばらく授業出来ないから始めるよ！」
「えぇぇー。」
なんて言いつつもすんなり勉強モードへ切り替え出来るようになっている。
メリハリが大事ってよくAさんがよく言うもんね。最近、メリハリ付けるのが上手くなった気がする。
Aさんのおかげだなー。
結局深い夜まで勉強して寝た。明日学校休みだし。
起きるとAさんはスーツケースとともに居なくなっていた。
Aさんの留守中頼まれたこと。
「和也とご飯食べてくれない？一人だと食べるの忘れるの。」
えぇぇ〜って思ったけど、男二人で飯って〜って思ったけど・・・お世話になってますから、Aさんのお願いでもありますからね。
たまには俺が料理しよっかな、なんて何作るかもう考えてるし。
母親に聞いてみよー
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作者名：林檎 | 作成日時：2018年8月4日 17時
