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Side 風磨
8月21日。
東京公演が始まった。今日から21公演。
始まったら終わりまで全力でやり切るだけのこと。
修正入りながら、日々成長していると感じる。
一気に駆け出したので、ゴールも早くって。
気付いたら、本日千秋楽を迎えてた。
一曲目のSUMMARYで5人で大サビにフライングするんだけど、千秋楽ともなると会場中を見渡す余裕も出てくる。
今日で最後かぁ。大変だったけど楽しかったなぁ。
メンバーの顔見て笑ったり
ファンの子(俺の団扇持ってる子)見て笑ったり←数えてみたりする笑
Aさんの顔見て笑ったり・・・・・ん？
Aさんっ！？！？
いやいやいや、外れたーって言ってたやん。
もう一度見る。
Aさんやーーん。
俺の団扇持って楽しそうに笑ってる。
普通に一階席の真ん中の真ん中あたりに居る。
ガン見も出来ないから、チラチラ見ちゃう。
俺、めっちゃ笑ってると思うよ。
釣られてメンバーも笑ってるし。
なんだ、来てくれたんじゃん。
なんだよー。めっちゃ嬉しいじゃんー。
千秋楽に相応しい、最高のパフォーマンスが出来そう。
いつも以上に笑ってる俺に何か思ったのか、
「風磨の笑い方ってそんなだっけ？
いつもと違うんだけど。」
「そ？俺は至って普通っすよ。」
って言いながらも、俺は表情筋が緩んでいることを隠しもしない。逆に中島は苦笑い。
「はっきり言ってキモっ！笑」
普段なら、うるせっ！って言い返すけど今日の俺はなんせ心が広いからね〜マリウスの実家の庭より広い自信あるわー。知らないけど。笑
「褒め言葉として今日は受け取ってやるよ。」
なんて受け入れ態勢は万全だ。
「楽しそうだからいいけど。」
ふふふと中島に負けないくらいのアイドルスマイルかまして俺が先にステージへ。
菊池風磨、Aさんへの想いを込めて一生懸命歌います。
聴いてください、「愛の讃歌」
なんてね。頭ん中で昔の歌謡ショウの司会者に紹介させてアカペラで歌った。
“ただ二人だけで生きていたいの
ただ命の限り あたしは愛したい
命の限りに あなたを愛するの”
Aさん、少しは届いてる？
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作者名：林檎 | 作成日時：2018年8月4日 17時
