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Side 廉
「二宮さん、漫画読んでる！！！
しかもスラダン！！！！
どのシーンやろ？、泣いてんねんけど！」
泣いてる！？
思わず平野くんに思いっきり顔を向けてしまった。
すると、菊池先生の目に留まったのか当てられるという悪循環。
「お、永瀬はこの問題を解きたいみたいだね？
カモーン！」
何がカモーンじゃ！！
それ言っていいのは女芸人の花子ねーさんだけやぞ！って勝手に心ん中で突っ込みながら黒板で問題を解く。
とりあえず簡単な問題でよかったわ。
「お、さすが2位だな！！永瀬に拍手〜！」
疎らな拍手を貰いながら自席に戻る。
戻りながら前の席の彼女を見たんやけど、めっちゃ俯いてて顔が見えへん。
先生、こっちを当てなさいよ！！
若干2位を強調されたことを根に持ちながら、1位の彼女に悪態をついた。
そのまま授業は一気に応用編に入る。
特進て早いんやな。その日のうちに応用か。
例題を解いてみるが少し時間を要する。
んーって悩んでいれば先生が俺の前の女子。つまりは、学年1位の二宮Aを指名。
ふふふーん、御愁傷様！！笑
勝手に彼女の心配してやった。
漫画(スラダン)に心を持っていかれていた彼女は、指名された時に少しビクッとしたけど、渋ることなくスタスタ黒板の前へ。
そっからは何が起きたん！？って感じで・・残された39名が彼女の解答する姿に釘付けになった。
だって、問題読んだ後に解答しだしたら迷いがないんやもん。タタタタって解答を羅列した後、チョークの粉を手を叩いて落す姿に我に返る39人。
先生だけは出来ることがわかってたみたいで、
「はいー、さすが二宮。正解。」
菊池先生に褒められてるのに、なんの感情も表さないままスタスタと自席に戻ってきた彼女の顔をやっと見れて絶句する。
河原の彼女やん。
うそーっっ！！
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作者名：林檎 | 作成日時：2019年3月29日 0時
