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Side 廉
その日の午後イチの授業は数学からやった。
「さっきテストの結果張り出されただろ？上位40名は隣のクラスに教科書やら持って向かえー。41位以下はここに残れ！
俺の担当だ！！」
なんでか誇らしげに自分の担当を宣言する担任。
松島先生。
俺は隣のクラスへ移動やし関係ないんやけど。笑
平野くんと一緒に荷物を持って隣のクラスに移動した。
黒板に座席表。
2クラス混合のランダムな席順みたい。
でもラッキーなことに俺の右隣はまた平野くんやった。マジでラッキーやわ。
座ってみれば前の席は女子やった。
ん？
クラスに似つかわしくない茶髪に驚いたけど、女子やしオシャレしたい年頃なんかな？なんて勝手に納得する。よく見れば、服装もオシャレやん。
うちのクラスの女子にはいーひんタイプやな・・・なんて思ってたら、
「茶髪珍しいね！」
って何にワクワクしてるんか知らんけど、そんなテンションで尚且つ小声で俺に伝えてくる平野くんは相変わらず可愛い。笑
「そやな！」
俺が返事をすると同時に本鈴が鳴り響いた。
なんとなく、なんとなーくもう一度座席表に目をやる。もちろん目の前の女子の名前を確認するためや。
わぁ・・・マジか。
目の前の女子の名前は・・・
俺の1位を奪った二宮Aやった。
平野くんも気付いたみたい。
「1位の子？？」
口パクで俺に聞いてくるもんやから、とりあえず頷いた。
数学の先生が入ってきて軽く自己紹介。
「君たちの数学を担当します、菊池です。はい、よろしくー。じゃ、もう授業入っちゃうよ。」
あたかも俺の授業何年も受けてきたよね？っていうスタンスで、さらりと始まってしまった。高校ってこんな感じかー。
とりあえず板書に精を出す。平野くんも俺と似たような感じや。けど、俺の前の学年トップさんは何やら様子がおかしい。
平野くんを見れば手で制される。
そのまま見てたら手紙が飛んできた。
ノートの切れ端。
女子みたい。笑
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作者名：林檎 | 作成日時：2019年3月29日 0時
