チクチクハート (ページ16)

今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:61,624 hit

・ページ16

Side 風磨

遡ること授業が本格的に始まった週初め。
月曜って、いつになっても憂鬱。土日がっつり休むと、憂鬱加減も比例するよね。楽しければ楽しい週末を送るほど、月曜日は辛い・・・。

今日は午前中に数学のクラス分けテストをして、午後から早速授業なんだけど。とりあえず、採点してフリーになった俺は勝利の元へ。

「勝利、俺、寝る。」

「ちょ、ちょっと！風磨くん！保健室は仮眠室じゃないって何回も言ってるでしょ！・・・生徒が知ったらどう思うか・・・。」

「超寝不足で体調不良でーす。
だってさ、昨日の夜の彼女がさ、、、、

「具体的な話はもういいよ！！勝手なんだから…。
もしもの時は退いてよね？」

結局なんだかんだ優しい勝利にしっかり甘えて、俺はちょうどいい空調管理をされた温室のようなベッドですぐに眠りに就いた。

どんくらい寝たんだろうか。
何回目かわからないチャイムが鳴って、なんとなく意識だけが浮上した状態で寝返りを打とうとしたところにドアがスライドする音がした。

「かつとし～、寝るから起こしてね♡」

「こら！ここは仮眠室じゃないの！
ちょっと、A！聞いてんのか！！おいっ！！」

あー、俺が寝てるってこと忘れてる？
そんな大声出されたら起きちゃうよ。笑

「おやすみー。」

カーテンで仕切られた隣のベッドに身体をドサっと預ける光景が想像できた。

「A！飯食ったの？？」

スースースー・・・・

「・・・・はぁ。」

ふふ、勝利が諦めた。笑

そっとカーテンを開いてみれば、隣で綺麗な肌を晒して寝ているのは二宮Aだった。

あ、俺こいつのクラスの担任。

さっきの数学のテスト、満点1位取ったから、数学も俺が担当だ。色白だなー。唇薄いけど、程よい桃色加減がなんとも

・・・唆る。

いやいや、まだこいつ15歳じゃん。何考えてんのよ俺。

なんだかこのまま隣で寝てるのは、教師としてイケナイ気がして・・・起き上がり勝利のもとへ出てった。